KREVAは今も黄金期の真っ只中にいるーー尽きることない向上心とともに刻んだソロデビュー20年目の“New Phase”

“俺たちには音楽がある。それこそが俺らの人生”──KREVAがライブの中で刻む現在地
耳を傾けた人々の心を震わせているのがありありと伝わってきた「アグレッシ部」。明るい大合唱を誘った「イッサイガッサイ」。音楽に夢中であるKREVAの永遠のテーマソングとも言える「音色」。届けられる言葉の数々が頼もしい味方だった「Expert」。歌う直前に添えた「いろんなことがあったけど、今こうしてここにいる。俺たちには音楽がある。それこそが俺らの人生だろ?」という言葉が曲を一際輝かせていた「人生」。尽きることのない向上心が粋なライミングで示された「Forever Student」。本編終盤は温かなメッセージで満ち溢れていた。KREVAも、客席にいる一人ひとりも、思い通りにならない各々の現実と格闘し続けている。そんな日々の中で辿り着く束の間の深呼吸、音楽で心を潤すことができる“ライブ”の尊さを再確認させられた。

アンコールを求める手拍子に応えてステージに戻ってきたKREVAとKREBand。「5年前かな? ツアーを始めようと思ったら(コロナ禍の影響で)政府の発表があって断念せざるを得なくなった。そこからいろんな人たちの力を借りながら俺は常に上を目指してきて、やっとこうやってツアーができています。俺のニューフェーズはここからまた始まっていくと思います。『俺ら、昔からめちゃくちゃ上を目指してるから』という思いをしっかりと響かせて、その後に「New Phase」をやって終わりにしたいと思います」――躍動するサウンド、観客の大合唱と手拍子が眩しい光を放つかのようだった「Na Na Na」を経て、ラストは「New Phase」が飾った。ソロデビューアルバムのタイトルは『新人クレバ』だったが、未知の世界を求め続けている彼は、今でもある意味“新人”なのだと思う。そんな姿を真っ直ぐに伝えるラップは、燃え盛る向上心の塊として迫ってきた。

「新しいフェーズに入ったので、今年は何年ぶりかに9月8日にライブをやります。ぜひ遊びに来てください。月曜日にライブをやるのはバカだと思われてるみたいだけど、俺は関係ない。やるぜ!」。2013年に日本記念日協会によって正式に“クレバの日”として認定/登録された”9月8日にライブを開催することを発表した後、「皆さんから皆さん自身にも拍手をお願いします。そして俺がDr.K!」と言ってハンドサインの“K”を高々と掲げたKREVA。彼を包んだ歓声と拍手――そんな心のこもった音色でライブを締め括っていた。

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■『KREVA LIVE 2025「Project K Tour」』
2025年5月23日@東京・LINE CUBE SHIBUYA
<セットリスト>
1.Project K Tour Intro
2.No Limit
3.基準
4.TradeMark
5.希望の炎
6.口から今、心。
7.神の領域
8.ラッセーラ
9 Breaking Free
10.IWAOU
11.パーティはIZUKO?
12.Project K Interlude
13.Knock
14.OH YEAH
15.C’mon, Let’s go
16.瞬間speechless
17.次会う時
18.アグレッシ部
19.イッサイガッサイ
20.音色
21.Expert
22.人生
23.Forever Student
En1.Na Na Na
En2.New Phase

























