Aqours リレーインタビュー Vol.4:小林愛香 ヨハネという“相棒”と歩んだ日々 「命をかけてやってきたことを見せたい」

「うわっ、Aqoursさんだ!」と思うことがあります(笑)
――Aqoursの楽曲の中で、自分自身のテーマソングにしたい1曲と、その理由を教えてください。
小林:「キセキヒカル」ですね。もともとテレビアニメの劇伴だったものに歌詞がついて、劇場版では挿入歌にもなった曲なんですけど、とにかく歌詞がよくて。つまずいたり壁にぶつかったりして弱ってしまった心を明るく救ってくれるというか……生きているんだなと感じられるんですよ。Aqoursとしてはもちろん、自分自身の心情とも重ねられるので、”人生ソング”と呼んでいるくらいですね。自分を鼓舞したい時に聴く曲です。聴きすぎると心に染みすぎちゃって、うるうるしてしまうので危ないんですけど(笑)。
それに、自分たちのライブの大事なタイミングで歌っているイメージもあります。「今、『キセキヒカル』を9人で歌っているな」と思うだけでも感慨深くなりますね。
――小林さんご自身のワンマンライブでも歌ったことがあるとか。
小林:そうなんですよ! 自分にとっての“人生ソング”すぎて歌わせていただきました。
――Aqoursとして活動する中で、自分が成長したと感じた瞬間を教えてください。
小林:瞬間というよりは、ずっと成長している気がします。というのも、プロとしてステージに立っているという部分はありますけど、毎回学びがあるし、一つひとつ課題をクリアしているような感覚なんです。見に来てくださる皆さんに「すごい!」「かっこいい!」と思ってもらえるようになるには、毎回かなりの練習が必要で、歌詞もたくさん覚えないといけない。やることは本当にたくさんあります。ただ、それを経ていざステージでパフォーマンスをして、「届けられたな」「みんなが応えてくれているな」と思えた時に、すごく成長を感じられるんです。
――リハで積み重ねたものの成果が、その後のライブで出せている実感があるんですね。
小林:そんな感じです。これまでの私だったらできなかったことも、ヨハネと一緒に成長して、乗り越えてきた。だから今があるんだと思えます。
――となると、ヨハネが中心となったライブ『幻日のヨハネ -The Story of the Sound of Heart』(2023年開催)はいかがでしたか?
小林:ヨハネ1人で歌う曲が多かったうえに、初の3日間開催ということで。前日のゲネプロも含めると、実質4日間連続でパフォーマンスし続けることになるから「これ、大丈夫かな?」「私、そんなにずっと歌えるのかな?」と、ずっと不安に思っていました。
でも、終わった時には「あれ? できた!」と思えたんです。それに、スタッフさんも今のAqoursなら大丈夫だと判断してくれたから、あのスケジュールでの開催になったんだろうなと思うと、「本当に成長しているんだな、私たち」って。あのライブでも、成長を実感できましたね。
――では、そんな日々を一緒に歩んできたヨハネは、小林さんにとってどんな存在ですか?
小林:相棒です。テレビアニメが始まって劇場版が公開されるくらいまでは、私は裏方として少し引いたところから彼女を見ていて。何かあったら手を差し伸べるくらいの距離感を保っていたんですけど、最近は私がヨハネを時々追い越して、引っ張っていることもあるような感覚です。今では、肩を組んでいたり、隣で歩いていたりするような関係になっているなと思います。なので友達や親友というよりは、相棒が近い気がしますね。
――では、Aqoursはどのような存在になっていますか?
小林:もう、家族です。毎日のように会って何かしらの活動をしていた頃に比べると一緒にいる時間は少なくなりましたけど、それでも変わらず家族のような安心感があるし、絆も感じています。しかも、会うことが少なくなった今だからこそ、余計にそう思うんですよ。
――実家に帰る時の感覚みたいですね。
小林:ああ、そうですね。近いかもしれない。特に最近は、3人くらいの少人数で舞台に立つことが多かったので、フィナーレライブのリハーサルを9人でしていると、“9人の迫力”をすごく感じるんです。「うわっ、Aqoursさんだ!」「豪華だ!」って(笑)。で、ぴったり揃って踊っている光景を見て、「やっぱりAqoursはこうだよね」とホッとしますね。


















