Haruto Douzen、全編英詞の新曲「BODEGA」で伝える人生の奥深さ 東京舞台にした石黒洋平出演MVにも注目

“bodega”とは、スペイン語で”ワイン倉庫”という意味の言葉だ。貯蔵庫、あるいはワインセラーという方がわかりやすいかもしれない。ワインは温度や湿度の変化で著しく痛みやすい一方で、保管に適切な環境の貯蔵庫で熟成させることで匂いや味、風味の複雑さが増す。ワインという飲み物にとって、“bodega”は重要な場所だ。一方で“bodage”はニューヨークでのスラングとしてコンビニエンスストア的な雑貨を扱う店、という使われ方もされており“気軽に立ち寄れる店”という意味合いも持ち合わせている。
ソングライターのHaruto Douzenが新曲「BODEGA」を4月30日にリリースした。Harutoが“ワイン倉庫”そして“気軽に立ち寄れる店”という2つの意味を持つ「BODEGA」を楽曲タイトルに据えた理由は一体なんだろう。
Haruto Douzenは東京やソウルを拠点に活動するソングライター。制作の中心はJ-POP。様々なアーティストとのコラボレーションを重ねている。昨年からは海外アーティストとのコラボレーションにも積極的で、K-POPのテイストを取り込んだ楽曲を積極的にリリース。昨年リリースした「存在 -TSUMI-」を使用したショート動画はTikTokで146万再生を記録し、自身の罪を懺悔するリリックや映像のクオリティを評価するコメントが多数寄せられている。デジタルプラットフォームで注目を集めるアーティストだ。
そんなHarutoの新曲「BODEGA」はイギリスの作曲家であるOLVとの共作。3月にリリースしした「No Clouds」に続く2作目のコラボレーション作品となる。「No Clouds」と「BODEGA」に共通するのは、昨年からのHarutoのモードであるK-POPからの影響だ。打ち込みによる都会的なビートと軽やかなメロディラインは近年のK-POPのサウンドの潮流にある要素であると共に、「No Clouds」と「BODEGA」の共通点と言えるだろう。
一方で楽曲のテーマは対照的だ。「No Clouds」が1日の始まりをテーマに爽快感のある青々とした青春性を帯びた世界観を描き出すのに対し、「BODEGA」が描くのは妖艶でアダルティな大人のムード。雲一つない空という意味の「No Clouds」に対し、ワイン倉庫やコンビニエンスストアという意味の「BODEGA」という2曲のタイトルも実に対照的だ。HarutoとOLVの共同制作という同じ座組で制作されたとは思えないこの対照性に、Harutoの制作における引き出しの多さが感じられる。






















