Vaundy、back number、Da-iCE、tuki.……春ドラマで楽しむ主題歌と作品の化学反応

 4月より、各局で新しいドラマが続々と放送スタート。春ドラマたちを、数々のアーティストが楽曲で盛り上げている。本稿では今期のドラマ主題歌のなかから4曲をピックアップし、作品とどのように調和しているのか見ていきたい。

 ほかのどの組織でも救助ができない、過酷な現場に出動して救難活動を行う航空救難団(PJ/パラレスキュージャンパー)。そんな“人命救助最後の砦”とも呼ばれるPJを目指す7人の訓練生と、熱血かつ破天荒な指導で彼らを鍛え上げていく主任教官・宇佐美誠司の一年を描くドラマが『PJ ~航空救難団~』(テレビ朝日系)だ。主題歌はVaundyの「僕にはどうしてわかるんだろう」。サビでストレートに歌い上げられる楽曲タイトルは、常に死と隣り合わせの環境に立つことを知りながらも「なぜ自分はこの道を選んだのか」という訓練生や教官たちの問いにも聞こえてくる。〈挫折の日々は色づくため/全部モノクロ〉のフレーズは厳しい訓練に励む訓練生たちの姿と重なり、彼らが成長していくストーリーを想像させると同時に、聴き手の背中も押してくれそうだ。

木曜ドラマ『PJ ~航空救難団~』2025年4月24日(木)よる9:00~/第1話<初回拡大スペシャル>主題歌PR

 『あなたを奪ったその日から』(カンテレ/フジテレビ系)は、食品事故で最愛の娘を亡くした母親・中越紘海の復讐と親子愛を描く作品。ドラマは全体的に薄暗い雰囲気が立ち込めており、主題歌であるback numberの「ブルーアンバー」も哀愁的なメロディ、清水依与吏(Vo/Gt)の切ない歌唱によって物語に深みを与えている。紫外線や太陽光にさらされると青く光って見えるブルーアンバー=青い琥珀。4月21日に放送された第1話では紘海による「愛と憎しみはとても似ている」というモノローグもあったが、そんなブルーアンバーの性質が、彼女が内側に秘める悲しみ、怒り、葛藤といった複雑な心情とリンクしているようにも思う。今後もこの楽曲が、登場人物たちの人間ドラマに寄り添ってくれることだろう。

back number - ブルーアンバー【カンテレ・フジテレビ系月10ドラマ『あなたを奪ったその日から』主題歌】

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