早見沙織、ファンを先導し熱狂へと導く歌声 史上最も“攻めた”ライブで見せたボーカリストとしての凄み

さらに今回のライブでは未発表曲・新曲を惜しみなく披露しているのも特筆すべき点だ。「Memory」「レイン」「Last breath, Last record」の3曲で、どれも楽曲としての表情は大きく違っている。「1日1日を頑張って必死で歩んできて、ここに来てくれた一人ひとりのあなたに歌おうと思います」と伝えた「Memory」は、幼い頃の原風景やこれまで歩んできたそれぞれの道程を振り返りながら、光輝く未来へと進んでいくような普遍的なミディアムバラード。〈形の違う偶然が積み木のように重なり僕を作った〉という2Aの歌詞が筆者の心に響いた。そして、「レイン」と「Last breath, Last record」は、どちらも“セメ”たロック曲。「レイン」では早見のシャウト、「Last breath, Last record」では目紛るしい曲展開を駆け抜けるボーカリストとしての技巧が前面に出ている印象だ。ライブの最終盤で2回目の「Last breath, Last record」が披露されることにも驚いたが、その次にラストを飾る楽曲として歌唱された2度目の「視紅」もまた“セメ”た演出だった。マイクレスの早見のアカペラ(!)から入り、バンドが合流していく冒頭の「視紅」とは異なるアレンジで、早見の歌い方も「レイン」のような地声に似た叫びに聞こえた。


ほかにも各公演の日替わり曲として「yoso」(大阪公演は「瀬戸際」)が歌唱されるなど、トピックがある中でMCでは“早見クイズ”が今回も採用されていたり、一部ネットをざわつかせた「(早)ぬいぐるみ」を持って「plan」を披露していたりと、早見の変わらないほんわかとした部分も大いに感じられる緩急のあるライブにもなっている。


本公演のMCでは、早見沙織バースデーイベント2025 ×リアル脱出ゲーム『早見沙織殺人事件簿からの脱出』の開催がアナウンスされたが、4月20日には豊洲PITにて『セメ Live Vol.1』の追加公演が行われる。『セメ Live Vol.1』の魅力はスタンディングエリアから生まれる熱気にもあり、EX THEATER ROPPONGIよりキャパシティの多い豊洲PITでは、全体としてさらに“セメ”たライブになるのは確実だ。これまでのキャリアでは見せたことがない、ライブ現場でしか見ることのできない早見の勇姿を、ぜひ会場で目撃してほしい。

早見沙織、豪華な楽器隊を携えて届けたラグジュアリーなステージ 3年ぶりの有観客ライブを観て
2022年は『SPY×FAMILY』などのヒットアニメへの出演のほか、音楽活動においてもシングル1作、配信3曲をリリース。年末に…江口拓也、早見沙織、種﨑敦美……『SPY×FAMILY』声優キャストの表現力に注目
現在放送中のアニメ『SPY×FAMILY』(テレビ東京ほか)。任務の一環で家族を作ることとなった江口拓也演じる敏腕スパイ、ロイド…■ライブ情報
『Hayami Saori セメ Live Vol.1』
チケット発売中!
<公演日時・場所>終了公演は割愛
日時:2025年4月20日(日)
場所:東京・豊洲PIT(追加公演)
開場17:00/開演18:00
詳細:https://hayamisaoriofficial.com/live/post-7/
早見沙織バースデーイベント2025 ×リアル脱出ゲーム『早見沙織殺人事件簿からの脱出』
チケット受付中!!
日時:2025年5月24日(土)
場所:NEW PIER HALL(ニューピアホール)
●昼の部:開場13:30/開演14:00
●夜の部:開場17:00/開演17:30
詳細⇒https://hayamisaoriofficial.com/news/post-60
■関連リンク
公式サイト:https://hayamisaoriofficial.com/
X:https://twitter.com/hayami_official
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCtUcK6HrhD024CkPDsURBwg

























