FIVE NEW OLDが歩んだ15年「やっぱりひとりじゃできなかった」　貫き続ける願いと血肉化したスタイル

単純に振り返るだけじゃなくて、今のFIVE NEW OLDがちゃんと入っている（HAYATO）

――今回再録の曲がいっぱい入っていますけども、ニュアンスというか温度感というか、オリジナルと聴き比べると結構違いますよね。もちろんライブをずっとやってきたからというのもあると思うんですけど、自分たちでやってみてどんな手応えを感じました？

HAYATO：「再録してよかったな」って純粋に思うんですけど。特に古い曲、10年前とかの曲の再録は胸アツでした。基本的にドラムに関しては、ライブで音源通り叩く曲がほぼないんです。音源は音源、ライブはライブという棲み分けがしっかりしていて。それを今回7曲――「Takes Two」はライブでもやったことないのでちょっと違いますけど――やってみて、ライブをやってきたからこそ考えずにスムーズに出るドラムを再録させてもらったことに対しては、すごくいい表現の仕方だったのかもという印象がすごく残ってますね。単純に振り返るだけじゃなくて、今のFIVE NEW OLDがちゃんと入っているっていう。

WATARU：当時は当時で表現はしきれてたんですけど、あらためて再録する時に「まだこの曲には表現できるポイントがあるんだな」みたいなところが結構多くて。そういう意味では「やっと表現できた」みたいな。たとえば「Please Please Please」とか、当時やりたかったこともすごくわかるんですけど、あらためて「やっぱりこう弾いたほうがいいよね」とか思いながらリアレンジをやって、「あ、できるんや」って。そういう成長してる部分もいろいろ感じていました。もちろんライブでやってきた精鋭たちばかりなので染み込んでるっていうのもあるんですけど、それ以上に表現の幅がすごく広がったことを認識する、いいきっかけになりました。

――SUHNさんはいかがですか。

SHUN：「By Your Side」と「Liberty (feat. ODD Foot Works)」と「Hole」は当時弾いていなかったので、それを自分のプレイでレコーディングできたっていうのは、ようやく自分の曲になった感じもあって。サポートだった時代も思い出しながら、特に「By Your Side」はアレンジを自分でやったのもあって、再録する時は寝てても弾けるんじゃないかというくらい手に馴染むプレイだった。それを形として残せたし、再録は楽しくできました。

――「Liberty」なんてもはや別物ですからね。

HIROSHI：この曲は不思議ですよね。当時のセッションも楽しかったけど、FIVE NEW OLDとODD Foot Works、それぞれの歩みが実を結んで再録をしているっていうので、お互いがこれぐらい懐深いミュージシャンになったんだなっていうのを確認できたのはすごくよかったです。

SHUN：そうだね。

――「Takes Two」のセルフカバーも素晴らしいですよね。もちろんSixTONESに提供した楽曲ではあるけど、それがちゃんとFIVE NEW OLDのストーリーに位置づけられたっていうのは、すごく意味のあることだったんじゃないかなと思うんです。

HIROSHI：自分が歌っている時の感覚としては、音楽が「ちょっとゆっくりしようぜ」って言っているイメージがありますね。

――まさにそういう曲になっていると思います。

HIROSHI：よくMCとかでも言うんですけど、僕たちの音楽を聴いてくれてるっていうことは、僕たちの音楽を日常の相棒にしてくれてるような感覚がすごくあって。「Takes Two」って、「ふたり必要だよね」ということなので……。こうやって見ると「By Your Side」――「あなたのすぐそばで」って始まって、最後「Takes Two」で終わるっていうのは、言っているメッセージも全部円環しているような気がします。

――この15周年のアニバーサリーはFIVE NEW OLDの音楽を受け取ってきた人たちと歩みを分かち合う機会になると思いますけど、どんな一年にしたいですか？

HIROSHI：楽しい一年にしたいですね。結果、楽しく（笑）。でも、今はすごく結果の世のなかだし、我々もそういう世界で生きているので、常に頭にはあるけど、曲順が教えてくれたみたいに、自分が熱を帯びて感じていることが実を結んだのが結果でしかないので。月並みですけど、やっぱりひとりじゃできなかったので。バンドは、僕たちが音楽を作って聴く人がいて、レーベルの人たちがいて、ライブを支えてくれるスタッフの人たちがいて、こうやってインタビューをしてくださる方がいて。その一個一個が今ここに僕たちを連れてきてくれてるっていうことなので。それに対する感謝をちゃんと伝えたいなと思います。

■リリース情報
ベストアルバム『FiNO is』
発売中

配信URL：https://fino.lnk.to/FiNOis

・初回限定盤：WPZL-32197〜8／5,800円（税込）
・通常盤：WPCL-13645／3,300円（税込）

＜CD＞
01. By Your Side [Re-Recorded]
02. Happy Sad
03. What's Gonna Be? [Re-Recorded]
04. Hallelujah
05. Liberty (feat. ODD Foot Works) [Re-Recorded]
06. Don't Be Someone Else
07. Hole [Re-Recorded]
08. Light Of Hope
09. Ghost In My Place [Re-Recorded]
10. Summertime
11. Perfect Vacation
12. Sunshine [Re-Recorded]
13. Trickster
14. Showdown
15. Rhythm of Your Heart
16. Breathin’
17. Please Please Please [Re-Recorded]
18. Moment
19. Takes Two（SixTONES提供曲のセルフカバー）

＜DVD＞『Painting the Town』
01. Gateway
02. Breathin’
03. Not Too Late
04. Liberty
05. Happy Sad
06. Summertime
07. Hole
08. Ghost In My Place
09. LNLY
10. Too Good To Be True
11. In/Out
12. One By One
13. Fast Car
14. Moment
15. Perfect Vacation
16. What's Gonna Be?
17. Sunshine
18. Trickster
19. By Your Side
20. Crying with No Sound
21. Don’t Be Someone Else
22. Please Please Please

■ツアー情報
『15th Anniversary Tour「FiNO is」』
6月1日（日）東京・新代田FEVER
6月7日（土）香川・高松DIME
6月8日（日）兵庫・神戸太陽と虎
6月14日（土）石川・金沢vanvanV4
6月15日（日）長野・長野LIVE HOUSE J
6月21日（土）宮城・仙台MACANA
6月22日（日）栃木・HEAVEN’S ROCK 宇都宮 VJ-2
6月28日（土）神奈川・横浜BAYSIS
7月6日（日）北海道・札幌PENNY LANE 24
7月12日（土）熊本・熊本B.9 V2
7月13日（日）福岡・福岡DRUM Be-1
7月25日（金）愛知・名古屋JAMMIN'
7月26日（土）静岡・静岡UMBER
8月2日（土）岡山・岡山YEBISU YA PRO
8月3日（日）大阪・心斎橋Music Club JANUS

FIVE NEW OLD オフィシャルサイト：https://fivenewold.com/
X（旧Twitter）：https://x.com/fivenewold
YouTube：https://www.youtube.com/@fivenewold_jp