『なんてったってAKB48』のアイドルソングは“あえて”のセレクトに? ラインナップから選曲の意図を探る
ほかにも、2000年代の楽曲がきれいに抜けているあたりなども興味深かった(1999年のモーニング娘。「LOVEマシーン」の次が、2010年のももいろクローバーZ「行くぜっ!怪盗少女」)が、ふと気になったのは、2005年の結成から数えて20周年を迎えるAKB48が、グループのレパートリーを収録したらどうなっていただろう? ということだ。
カバーアルバムなんだから自グループの楽曲を選ばないことは当たり前といえば当たり前。それに、過去の楽曲とはいえ今も歌い継がれているものを“タイムマシン”を歌うカバーアルバムに収録して自ら歴史にしてしまうことが、グループにとってもファンにとってもあまり好ましくないのもわかる。しかし、ここにグループの楽曲を1曲並べて歴史の中に自分たちを位置づけるような試みが加わっていたら、このアルバムの聴こえ方もかなり違ったのではないだろうか。少なくとも、ノスタルジーの装置としての“タイムマシン”にとどまらない意味がそこに生まれていたはずだ。
※1:https://www.akb48.co.jp/news/detailpage/330420477

























