家入レオ、30歳を目前に届けた“人生の大切なテーマ” 熱狂と温もりのホールツアー『My name』開幕

家入レオ、ホールツアー『My name』開幕

 「目を閉じて歌っていると、『私とあなた』『私と君』なんだなって改めて思います」と、オーディエンス一人ひとりと向き合いながら歌っていることを改めて確認する家入。続く「オバケのなみだ」では、おかのやと向き合い、息の合ったハーモニーを聴かせたかと思えば、Charaとの共作曲「かくれんぼ」では、ゴスペル風味のオーガニックなバンドアンサンブルの上で、突き抜けるようなファルセットボイスを響かせた。

 どこか昭和歌謡を彷彿とさせるファンキーかつドラマティックな「雨」では、西村による激しいピアノソロに呼応しイガラシと仲道が激しくヘッドバンキング。さらにエンディングでは山本が2倍のリズムでドラムを乱れ打ち、会場は熱気に包まれた。

 「呆れるくらい、大好きだった人に」と言い、“恋”が“愛”へと変わる心情を歌う「ワルツ」を披露したあと、「しっとりとした曲が続いたので、ここから弾けていきませんか?」とオーディエンスに向かって元気に呼びかけ、「ポップコーン」のシンガロングで一体感を強める。そして、「たった一人のあなたのために、この曲を歌います」と言って疾走感たっぷりの楽曲「希望の名前」を披露し、バンドメンバーがソロを回しながら会場はさらにヒートアップしていく。 ラストに〈わたしはわたしを使い果たしたい/最後の最期まで〉〈「もし、他の誰かになれるとしても/もう一度わたしを選ぶよ」〉と歌う、自己受容をテーマにしたタイトル曲「my name」を歌い本編は終了。アンコールでは「ラブレター」と「あの人」を披露し、この日のライブに幕を下ろした。

 今回のツアーでは、この日を含め全国11カ所で公演を行い、さらに台北や上海、成都、広州などアジア各地を回る予定の家入。30歳を目前により大きな“愛”やメンタルヘルス、孤独や喪失などをテーマにしながら、それをあくまでもポップかつ等身大で伝える彼女のライブがこれからどう成長していくのか、楽しみでならない。

家入レオ「誰かの人生のサントラになりたい」 20代最後のアルバムで肯定する“歩んできた名前”

家入レオがニューアルバム『My name』をリリースした。自分らしく生きることと歌うことが深く繋がっている彼女ならではの、素直で…

家入レオ、試行錯誤を重ねて肯定できた自分らしさ 恋愛観の変化、変わらない向上心も語る

家入レオが約3年ぶりとなるパッケージシングル『ワルツ』をリリースした。表題曲は10代の頃から数々の恋愛ソングを歌ってきた彼女の成…

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる