田村保乃、弓木奈於、岩本蓮加、佐々木美玲......写真集はアイドルの個性を最大限に引き出すコンテンツに

 櫻坂46の田村保乃が10月22日に2nd写真集『隣の席になりたい』(講談社)を発売した。

 2024年後半も怒涛の坂道グループ写真集発売ラッシュを迎えている。7月には乃木坂46 弓木奈於の1st写真集『天使だったのか』(ワン・パブリッシング)、11月19日には乃木坂46 岩本蓮加の1st写真集『いたずらな風』(竹書房)、12月17日には日向坂46 佐々木美玲の1st写真集(タイトル未定/集英社)の発売が控えている状況だ。

 弓木は公式ブログで「先輩方の写真集はずっと大切にしていて、憧れでした。乃木坂46に加入して、応援してくださる方に出会う事ができて『いつか皆さんと一緒に見たいな』という夢が出来ました」(※1)と綴っていたが、アイドルにとって写真集を出すということは憧れであり、自身の魅力を表現する最良のコンテンツとなっているのではないだろうか。かつて写真集は単なるファンアイテムとして“ファンが楽しむもの”というイメージがあったが、現在はそれと同時に“アイドルがどのように表現したいのか”という主体性が伴うものに変化してきている。

 その状況が変わったのが2010年代のAKB48やモーニング娘。の活躍だ。彼女たちの活躍がそれまで多くを男性に消費される対象であった女性アイドルへのイメージを刷新し、男女問わず愛される存在として新たな女性アイドル像を世間に浸透した。そうして2010年代後半には当初からファッションとの密接な関わりを築いてきた乃木坂46が台頭し、2017年の白石麻衣2nd写真集『パスポート』(講談社)の大ヒットへと繋がった経緯がある。これまでのいわゆるステレオタイプな写真集から、より多様な表現ができるアイテムとして写真集のイメージを更新したのは坂道グループの存在が大きいと言えるだろう。

 2nd写真集『隣の席になりたい』で田村が選んだロケ地はアメリカ・ニューメキシコ州のサンタフェ。かつて宮沢りえが伝説の写真集『Santa Fe』(朝日出版社)を撮影した写真集の聖地と言われる場所だ。ニューメキシコ州の荒野や赤土の岩など広大な自然を背景に、健康的で大人っぽい姿が映し出されており、田村と一緒に異国の地を旅しているような感覚になる。『隣の席になりたい』発売記念SHOWROOM生配信では、「女性にも男性にも楽しんでいただけるものになればと思って、いろいろ考えながら作らせていただきました」と話していた。美容雑誌『VOCE』(講談社)のレギュラーモデルを務め、女性人気の高い田村だからこそ、大胆に肌を露出した姿から上品な佇まいまで、ファッショナブルなカットで構成されている。

 今年25歳となった弓木の1st写真集『天使だったのか』の秋元康からの帯コメントには、「写真集をめくって欲しい。このタイトルに共感するか、『そんなことはわかっているだろう?』と呆れられるか、どちらかである」(※2)と書かれている。弓木は“弓木ワールド”と称される独特なワードセンスでバラエティやラジオ番組でその真価を発揮しており、グループでは年長のメンバーながら年下からもイジられるなど、愛されキャラという印象が強い。『天使だったのか』というタイトルは、世間にはまだ知られていない弓木のパーソナリティがよく表されている。タイのプーケットで撮影されたのは、これまで見せたことのない大人びた姿の弓木。レンズ越しに映る彼女の凛々しい表情は、普段とのギャップも相まって惹きつけられる。

 
 
 
 
 
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