サカナクション、Number_i、GLAY、Bring Me The Horizon……『SUMMER SONIC 2024』“初”づくしの名アクトを振り返る

BOYNEXTDOOR

Photo by Eiichi Henna

 昨年、HYBE傘下のレーベルKOZ ENTERTAINMENTからデビューした初のボーイグループ・BOYNEXTDOOR。7月に日本デビューを果たしたばかりという熱いタイミングで、彼らは、並々ならぬ注目と期待を背負って初めて『SUMMER SONIC』のステージに立った。バンドを従えて披露されるそれぞれの楽曲には、6人の胸の内で昂る熱きバイブスがダイレクトに滲んでいるようで、それに呼応するようにして会場全体の熱気と高揚も際限なく高まっていく。特に、「Earth, Wind & Fire (Japanese Ver.)」を通して生まれた狂騒的な盛り上がりは本当に凄まじいものだった。音源やMVだけでは伝わらない、ライブだからこそ堪能することができるBOYNEXTDOORの熱烈な魅力が全編に溢れていて、何より、ONEDOOR(ファンの総称)と共に創り上げていく一体感も感動的だった。

Photo by Eiichi Henna

JO1

Photo by Teppei Kishida

 初めての『SUMMER SONIC』出演。MCは最小限。与えられた時間を1分1秒も無駄にすることなく、全11曲の渾身のライブパフォーマンスを通して力強く駆け抜けてゆく11人の姿は、初めて観る観客を含め、集まった人すべてを自分たちの世界に深く引き込もうとする、熱く果てしない気概と野心を感じさせるものだった。全ての曲にバンド編成によるアレンジが施されていて、バンドメンバーと息をぴったりと合わせながら、その一瞬一瞬のエモーションを的確に余すことなく表現していく彼らの歌とダンスは圧巻。きっと、それまで抱いていたイメージを大きく覆された観客は少なくなかったはず。そしてそれこそが、彼らがフェスに出る理由であり意義だ。ラストは、多くの観客にとって馴染み深いであろうパーティーアンセム「WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント~ (JO1 ver.)」で鮮やかな大団円を見せた。

Photo by Teppei Kishida

クリスティーナ・アギレラ

Photo by Riei Nakagawara

 『SUMMER SONIC』初出演にして、17年ぶりの来日公演となった今回のステージで、彼女は、四半世紀にわたるキャリアを代表する大ヒットナンバーを次々と惜しみなく披露してくれた。鮮烈なキャリアの幕開けを飾った「Genie in a Bottle」、映画『ムーラン・ルージュ』主題歌「Lady Marmalade」をはじめ、まさにハイライトの連続。歌の力、ダンスの力によって、毎分毎秒にわたって観客を刺激的に魅了し続けていく姿に、彼女のエンターテイナーとしての揺るぎない矜持を感じた。屈指のハイライトとなったのは、花道を闊歩しながら〈You are beautiful〉〈We are beautiful〉と高らかに歌い届けてくれた「Beautiful」。どれだけ歳月が経っても決して色褪せることのない普遍的なそのメッセージは、この時代においてさらに輝きを増しているように思えてならなかった。

Photo by Riei Nakagawara

Bring Me The Horizon

Photo by Riei Nakagawara

 満を持して、初のヘッドライナーとして出演。真夏の夜のスタジアムを容赦なく揺らしていく重厚でラウドなサウンド。私たち一人ひとりの胸の内の孤独や切実な感傷に寄り添い、呼応するようにして熱量を増していくオリヴァー・サイクスの歌。それらが分かちがたく結び付いた渾身のロック表現を通して、次々と熱狂のピークを更新し続けていく超絶怒涛の展開。その狭間には、AURORA、BABYMETALとの共演というスペシャルなシーンもあった。また特筆すべきは、熱き口火を切った「DArkSide」をはじめ、最新アルバム『POST HUMAN: NeX GEn』の楽曲が随所で重要な役割を果たしていたこと。特に心を撃ち抜かれたのが、巨大ビジョンに現れた“プロジェクト・エンジェルダスト”との熾烈な戦いに、バンドと観客が心を重ね合わせて共に挑んだ「Kool-Aid」。壮絶な余韻、そして、終演後にビジョンに映し出された言葉「BMTH JUST ROCKED MY WORLD」が、いつまでも心に残り続けている。

Photo by Riei Nakagawara

 WOWOWでの放送内容は、今回紹介したアクトのほかにも盛りだくさんのアーティストが登場する。開催当日に見逃した人も、現場や配信ですでに観た人も、改めて『SUMMER SONIC 2024』で起こったドラマを目撃してほしい。

■番組情報
『SUMMER SONIC ハイライト』
9月28日(土)午後7:00~
WOWOWプライムで放送/WOWOWオンデマンドで配信
※放送・配信終了翌日~14日間アーカイブ配信あり

毎年、最高の盛り上がりを見せる「SUMMER SONIC」。注目アーティストたちのインタビューやパフォーマンスのハイライトをお届け。都市型音楽フェスの代表格「SUMMER SONIC 2024」。今年も、東京会場(千葉・ZOZOマリンスタジアム&幕張メッセ)には音楽ファンをうならせる国内外のトップアーティストが集結!WOWOWではその模様を10月にたっぷりとお届けするが、それに先駆けたハイライトを9月に放送・配信する。番組でピックアップするアーティストのライブに加え、会場での収録するインタビューも合わせて紹介する特別編。注目アーティストたちの熱気あふれるパフォーマンスをお見逃しなく!

『SONICMANIA』
10月26日(土)午後8:30~
WOWOWライブで放送/WOWOWオンデマンドで配信
※放送・配信終了後~30日間アーカイブ配信あり

『SUMMER SONIC 2024』DAY-1
10月27日(日)午前11:00~
WOWOWプライムで放送/WOWOWオンデマンドで配信
※放送・配信終了後~30日間アーカイブ配信あり

『SUMMER SONIC 2024』DAY-2
10月27日(日)午後4:00~
WOWOWプライムで放送/WOWOWオンデマンドで配信
※放送・配信終了後~30日間アーカイブ配信あり

日本から世界へ。世界から日本へ。洋楽、邦楽、アジア音楽の2024年を代表するアーティストたちが集結する夏の熱演を放送・配信。真夏の風物詩であり、日本を代表する一大音楽フェスである「SUMMER SONIC」。WOWOWでは、ZOZOマリンスタジアム&幕張メッセを会場にした「SUMMER SONIC 2024」の東京公演と、その前夜にオールナイトで繰り広げられる「SONICMANIA」の模様を、2日間にわたりお届けする。

国内外のトップアーティストや最先端を行くミュージシャンらが集結し、あらゆる音楽ファンをうならせるラインナップで高い人気を誇るサマソニ。MARINE STAGE、MOUNTAIN STAGE、SONIC STAGE、PACIFIC STAGEで繰り広げられる熱いライブの模様を、今年もDAY-1、DAY-2ともにたっぷりとお届け。豪華トップアーティストが勢ぞろいするサマソニならではの興奮と熱気を存分にお楽しみいただきたい。

収録日:2024年8月16日、17日、18日
収録場所:千葉 ZOZOマリンスタジアム、幕張メッセ
収録場所:千葉 ZOZOマリンスタジアム、幕張メッセ

番組サイト:https://www.wowow.co.jp/music/summersonic/

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