ukka×さとうもか「推≒恋」対談! 推しと恋と“オモイオンナノコ”――スウィートな新曲を語り合う

ukka×さとうもか「推≒恋」対談

“推し”と“恋”はイコール? それともノットイコール?

――「推≒恋」の主人公は、“推し”を“恋”の照れ隠しとして使っていましたが、“推し”と“恋”のイコールなところ、ノットイコールなところはどんなところだと思いますか?

村星:“推し”も“恋”も、「好き」という気持ちから生まれるものですよね。そこはイコールだと思う。

結城:“推し”は幸せになってほしいし、“恋”は自分と一緒に幸せになってほしいという気持ちかな。推しが結婚して悲しむ人は、やっぱり恋に発展してるんじゃないかなあ。

若菜:私は“推し”と“恋”はイコールだと思うなあ。だって、「推≒恋」の主人公みたいに「○○くんのことは推し」って言っている子たち、どっからどう見ても恋だもん(笑)。ずっとその人のことを考えちゃうというのは、“推し”も“恋”も一緒なんじゃないかな。

宮沢:でも、好きな人は実際に話したりすることで落ち着くとか元気になれるけど、“推し”は見ただけで元気づけられるし、癒されるなあって思う。そういう意味ではちょっと違うのかな。

葵:「生きてるだけでありがとう」「私と同じ空気を吸っててくれてありがとう」って言える存在が“推し”かな? “恋”はその人と一緒に時間を過ごしたい、その人の記憶のなかにいたいという欲求があるというか。一緒に思い出を作りたいのは“恋”なのかなと思います。

若菜:私のなかの「推し=恋」の方程式が揺らいできました(笑)。でも、“推し”もクラスメイトみたいに身近な相手の場合と、直接関われない相手の場合だと、また別モノなのかもしれないなってみんなの話を聞いていて思いました。

結城りな
結城りな

村星:一緒にいることを想像したり、「ちょっと手をつないでみたいな」「もっとお話したい」「近づきたい」という感情は“恋”かもしれないよね。

茜:そうだね。“推し”には近づきたくないかも。でも、恋をしている相手には、自分の存在を知ってほしいし、相手の記憶に自分の声を残したいなと思うから、そこが違うかな?

芹澤:推しはみんなの推しでいいけど、恋は独占したい! 好きな人のことを別の人が推してたら、私はちょっと嫌になっちゃうかも。

さとう:時と場合にもよるけど、みんなの言うとおり“恋”になると「自分のことを知ってほしい」とか、そういう欲求が出てくるなと思います。だから「推≒恋」の主人公も恋なんですよね。

村星:そうやって“推し”と言って誤魔化していても、結局周りにはバレるんですよね(笑)。でも、どんなにバレていてもバレないように頑張るかわいさとか、バレちゃってるかわいさ、どちらも歌で表現できたらいいなと思いました。

ukka&さとうもか(撮影=はぎひさこ)
葵るり

――「推≒恋」のボーカルは、媚びを売るようなかわいさではないんですよね。シンプルに好きな気持ちがあふれ出してしまっている女の子が表現されていると思います。

茜:もかさんの歌い方は優しいけれど個性があって、すごく耳に残るし、もう一度聴きたいと思わせる魅力もあるので、もかさんの仮歌を聴いた時に「このニュアンスを自分に出せるのかな?」とは正直不安ではあって。でも、それをどうやって自分に落とし込んで、自分の歌い方ともかさんのテイストをどれくらいの割合で混ぜようか、考えました。

宮沢:もかさんの声に似せたくて、めちゃめちゃ口角上げて、いつもよりかわいい声で歌うようにしました(笑)。主人公の心のなかも慌ただしいので、そういうふわふわした感じも出せたらなって。

葵:自分なりに「かわいい」を追求しましたね。息を多めに使ってみたり、優しく歌ってみたり、細かいところを工夫してみたり。

芹澤:柔らかい雰囲気に合わせて、ファルセットを使ってイメージに近づけてみました。

若菜:歌詞には主人公の台詞が多いので、そこは自分が本当に言っているような気持ちで歌ったりしました。

ukka&さとうもか(撮影=はぎひさこ)
宮沢友

結城:〈尊い尊い尊いです〉の部分はライブでみなさんと一緒に歌えたらいいなと思ったので、ほかの部分よりもハキハキ歌ったり。自分のなかのかわいい成分を余すことなく出しました(笑)。

茜:もかさんの曲は、いろんな音が使われているのが特徴的だと思うんです。「推≒恋」も椅子が軋む音や学校のチャイム音が入っていたり、自転車の音も主人公の心情に合わせてどんどん速く強くなっていて。歌では柔らかさも大事にしつつ、そのリズムに合わせてパキパキと発音するように心掛けました。

ukka「推≒恋」Music Video

――茜さんはオケを聴くのもお好きなんですね。

茜:以前は歌詞の読み解きやリズムに合わせて歌うことに集中してたんですけど、それだけだと物足りなさを感じてきて。もっといろいろな音を聴いたうえで歌わなきゃいけないなと思うようになってから、インストで聴くこともすごく増えました。

さとう:編曲をしてくれたkiwanoちゃんはもともとお友達で、音でも学校っぽさを出せたらいいなと話していたら、本当にいろいろな音を入れてくれたんです。メンバーそれぞれで細かいところまで考えて歌ってくれていて、めっちゃくちゃうれしいです! みんなの声が入ったデータが届いた時、本当に心から感動して。やっぱり自分で歌ったのと全然違うんですよね。私が歌ったら完全に田舎の中学生で(笑)。

宮沢:えー! でも、もかさんが歌った「推≒恋」すごく素敵で、聴いていると幸せになるんです。ぜひ世に出していただきたいし、全国に広めたい!

さとう:ありがとうございます(笑)。ukkaのみなさんが入れ代わり立ち代わりで歌ってくれることで、主人公の感情の揺れが面白く表現されていると思いました。

若菜こはる
若菜こはる

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