Dannie May、“着飾ること”をやめて掴んだ自信 満員の観客に示した音楽への純粋な愛情

Dannie May、満員の東京ワンマンレポート

 アンコール。最初は手拍子だったのが、誰かが歌い始めた「コレクション」のフレーズが徐々にフロア全体に広がっていった。歌声を受けて嬉しそうにステージに戻った3人は、夏にぴったりな「夢花火」を披露。しっとりした儚さをまとう演奏に、3人の個性豊かな歌声が乗せられていく。ライブで披露するのはなんと5年ぶりだったそうで、歌い終えて「初披露も同然」と笑うタリラ。「これが“神南系コーラスバンド”です!」と会場の笑いを誘ったYunoは、「WWWでやりたかった」と願いが叶って満足げな様子を示した。

 ここで、9月18日に2ndアルバム『Magic Shower』をリリースすることを発表。さらに、アルバムから2曲を先行披露し会場を沸かせた。「夏の曲」と紹介された「ゲッショク」は疾走感のあるロックチューン。8月7日に先行配信が決まっているミクスチャーロック「ダンシングマニア」は、マサが風邪の時に見る夢をモチーフに制作されたそうで、Yuno曰く「今出せるマイナーの頂点」だという。

Dannie May『Dannie May ONE MAN TOUR「フライド・エッグ・バケーション」』

 最後は、お決まりとなっている「御蘇 -Gosu-」でツアーを締めくくった彼ら。10月からは、アルバムを引っ提げた初の5大都市ワンマンツアー『Magic Shower』を開催する。東京公演の会場は渋谷 CLUB QUATTROで、キャパは渋谷WWWのおよそ2倍。「パンパンにできたらいいな」と語っていたが、近年の彼らの勢いを見る限り、決して難しい話ではないだろう。歌いたい、音楽がやりたいという彼らの純粋な想いは、作品やライブを通して、これからもっと多くの人へ届いていくはず。きっとまだ彼らは長い夢の半ばなのだ。

Dannie May『Dannie May ONE MAN TOUR「フライド・エッグ・バケーション」』

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