Nothing's Carved In Stone「僕らは本気で音楽やっていきます」 愛と絆を詰め込んだツアーファイナル

NCIS『BRIGHTNESS』ツアーレポ

 「楽しんでる?」という村松に、フロアから「愛してる!」と言葉が飛ぶ。その言葉に笑いながら、「ほんと、感謝しかないですね。いいこと言おうかなと考えたけど、作品に全部詰め込みました。とりあえず僕らは本気で音楽やっていきます。音楽を鳴らすためにいろいろなものを犠牲にしても。正直、命削ってやってます」と宣言する村松。そして、「お前らがたぶん一番大好きな曲やるから」と披露されたのは「Isolation」だった。言うまでもなくフロアは瞬間沸騰状態、声が上がり、拳が突き上げられ、クラウドサーファーも出現する。4人がドラムのもとに集まって息を合わせてフィニッシュすると、大きな拍手が彼らを包み込んだ。

Nothing's Carved In Stone(撮影=RYOTARO KAWASHIMA)

 その後も、ライブは徹底的にアグレッシブに展開。「Out of Control」がメンバーそれぞれの見せ場も作りながらオーディエンスを踊らせ、「November 15th」のサビではシンガロングが起きる。そしていよいよライブもクライマックス。「Dear Future」のイントロが鳴り始めた瞬間、フロアで大合唱が巻き起こった。ここにきて最高の一体感が生まれ、興奮も高揚もピークに。その光景に、ナッシングスが音楽を作り、ライブをやり、走り続けていく理由を見た気がした。そんな最高潮を経て、本編最後に演奏されたのは「SUNRISE」。新たなスタートを告げるような希望に満ちた楽曲が、ライブのフィナーレを美しく彩ったのだった。

 アンコールでは「Walk」と「Perfect Sound」を披露、最後まで盛り上げ切ってツアーを終えたNothing’s Carved In Stone。そのアンコールでも村松は「言うことはあまりない。あるとすれば『愛してます』と『感謝』です」と決して多くは語らなかったが、何よりその歌と音が、彼らのメッセージを雄弁に物語っていたように思う。

Nothing's Carved In Stoneの止まらぬ進化 EP『BRIGHTNESS』で手にした新たなプロセスを語る

Nothing's Carved In Stoneが、2度目のメジャーレーベルとのタッグとなるニューEP『BRIGHTNESS』…

Nothing's Carved In Stoneはまだ見ぬ場所へ進んでいく 結成15周年記念日本武道館ライブで確信した強さ

今年15周年を迎えたNothing's Carved In Stoneが、日本武道館のステージに帰還した。ますます進化したバンド…

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる