サザンオールスターズ、NewJeans、Cornelius、ちゃんみな、INI、MAISONdes……注目新譜5作をレビュー
ちゃんみな & ASH ISLAND
ちゃんみなの新曲「20」は、韓国のラッパーASH ISLANDとのダブルネーム“ちゃんみな & ASH ISLAND”による楽曲。両者のコラボレーションは、2022年9月にちゃんみなの韓国デビュー曲として発表された「Don’t go (feat. ASH ISLAND)」以来だ。プロデュースはちゃんみな、Awich、JP THE WAVY、BADHOPなどの楽曲を手がけるJIGGが担当。メロウ&スムースなR&B的トラックのなかで2人は、なめらかな官能性を感じさせるボーカル・ラップを重ねている。韓国語、英語、日本語のそれぞれの響きを有機的に融合させたフロウの心地よさ、“20歳”をモチーフにしたノスタルジックな雰囲気のリリックもこの曲の魅力。アジア発のR&B/HIPHOPの現在地を端的に示す優れた楽曲だと思う。(森)
INI「Walkie Talkie」
6thシングル『THE FRAME』に収録された「Walkie Talkie」は、作詞・作曲にメンバーの西洸人が参加。80年代後半〜90年代あたりのオールドスクール的トラック、自由に飛び跳ねるようなボーカルを軸にしたポップチューンだ。〈鳴り止まない Walkie Talkie〉というキャッチ—なフレーズ、浮遊感を帯びた間奏パートのコントラストも楽しく、何度もリピートしたくなる中毒性を宿している。シンガロングしやすいメロディと誰もがノリやすいビートを含め、今後のライブでも大きな役割を果たすことになりそうだ。タイトルの「Waikie Talkie」とはトランシーバーのこと。自分たちが発信する電波をキャッチしてほしいという思い、そして、これからも停滞することなく突き進む決意をカジュアルに反映した歌詞にも注目してほしい。(森)
MAISONdes「アリバイゲーム feat. 乃紫, かやゆー(ヤングスキニー)」
実像を明かすことなく、管理人の立場で多くのアーティストを「入居者」に迎えるプロジェクト、MAISONdes最新曲。今回は作詞作曲をシンガーソングライターの乃紫が担当、ヤングスキニーのかやゆー(Vo/Gt)もデュエット相手として参加した。懲りない浮気男と疑いながら彼を泳がせておく彼女のストーリーは、古い例で申し訳ないが「3年目の浮気」(ヒロシ&キーボー)のアップデート版という感じ。生楽器の存在がほとんど感じられないDTMサウンドや、下手に情念を込めない二人の唱法も、物語とは裏腹のライトな聴きやすさに繋がっている。作家性の強さとか、思いの丈といったものは無縁。この先SNSで好きに使ってOKというコンテンツ感覚が今っぽい。(石井)
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