King Gnu、藤井風らヒットメーカーに続く 「Honda SUV VEZEL」最新CMソングを手掛けるKERENMIとは?

「Honda VEZEL」新CM曲のKERENMIとは?

 音楽プロデューサー・蔦谷好位置の変名プロジェクトKERENMI(ケレンミ)の新曲「世界 feat.Moto from Chilli Beans.& Who-ya Extended」が、「NEW VEZEL Honda SUV」のCMソングとしてもオンエアされ、注目を集めている。

【VEZEL】WEB CM「ドライブしようよ。」篇 long Ver.

 「Honda  VEZEL」CMソングはヒット曲の宝庫だ。これまでSuchmosの「STAY TUNE」(2016年)、SIRUPの「Do Well」(2018年)、King Gnu「小さな惑星」(2019年)、そして藤井風「きらり」(2021年)。斬新な音楽性と幅広いポピュラリティをあわせ持った気鋭のアーティストをいち早く起用し、さらに多くのリスナーに届ける役割を果たしてきた。CMソングとしてオンエアされることをきっかけにヒットにつながるケースも多く、数多いCM枠の中でも一つのブランドとして確立されていると言っていいだろう。

 「Honda  VEZEL」の最新CMソング「世界 feat.Moto from Chilli Beans.& Who-ya Extended」を手がけているのは、KERENMI。YUKI、ゆず、米津玄師、back number、Official髭男dismなど数多くのアーティストの楽曲を手がける音楽プロデューサー 蔦谷好位置のソロプロジェクトだ。

 これまでにKERENMIの楽曲に参加したのは、藤原聡(Official髭男dism)」、大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)、Tani Yuuki 、ひとみ(あたらよ)、キタニタツヤ、クボタカイ、asmi、imaseなど。いずれも現在の音楽シーンのど真ん中で活躍しているアーティストばかりだ。

 2023年の夏にリリースされた「アダルト feat.アヴちゃん from 女王蜂 & RYUHEI from BE:FIRST」は、激しく、美しいメロディライン、尖った音を散りばめた攻撃的なトラックが融合したナンバー。数々のヒット曲を手がけてきた蔦谷だが、この曲には創作の衝動に駆られるまま突き進むようなテンションが漲っている。もともと交流があったというアヴちゃん、RYUHEIによる人間の心の奥底を抉るようなボーカルも刺激的。特に〈なんだっていいのに/言葉じゃなくっても/心抱きしめてくれるものを探してた〉は現代を生きるすべての人に突き刺さるはずだ。

KERENMI - アダルト feat. アヴちゃん from 女王蜂 & RYUHEI from BE:FIRST (Official Music Video)

 昨年11月に発表された「ケタタマ feat. Mori Calliope」はジャンルや時代感を超える楽曲。フィーチャーされたMori Calliopeは英語圏でも活躍するVTuber。英語と日本語を絶妙のバランスで混ぜ合わせたラップのスキルは、この曲でもしっかりと活かされている。サーフロック的な爽やかな勢いとラップミュージックを融合させたトラックメイク、言葉を音として捉えるような“ケタタマシイ”リリックも個性的だ。

KERENMI - ケタタマ / KETATAMA feat. Mori Calliope (Official Music Video)

 この春にリリースされたばかりの「おぼろ feat.佐藤千亜妃」は、蔦谷の叙情的なポップセンスがたっぷりと感じられる楽曲。蔦谷曰く22年くらい前に制作され、「ソロワークをやるときは必ずやりたいと考えていました」というほど思い入れの強い楽曲だ。タイトル通り朧気な空気を感じさせる音像、ネオソウル〜R&B的なトラックと郷愁を誘うメロディのコントラストもこの曲の魅力。もちろん楽曲の軸を担っているのは、繊細に揺れる佐藤千亜妃の歌声だ。

KERENMI - おぼろ feat. 佐藤千亜妃 (Official Music Video)

 幅広いジャンルを自在に組み合わせることで生まれる独創的なサウンドメイク、フィーチャリング・アーティストの新たな側面を引き出すプロデュースワーク。それらKERENMIの音楽的なメソッドは、新曲「世界 feat. Moto from Chilli Beans.& Who-ya Extended」でも存分に発揮されている。

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