THEE MICHELLE GUN ELEPHANT、チバユウスケ訃報でバイラル独占 ファン心理を反映したチャートに

Viral Chart Focus

 Spotifyの「Daily Viral Songs(Japan)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top Songs」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたランキング。同チャートの12月6日付のTOP10は以下の通り(※1)。

1位:THEE MICHELLE GUN ELEPHANT「世界の終わり-Primitive version-」
2位:The Pogues,Kirsty MacColl「Fairytale of New York (feat. Kirsty MacColl)」
3位:The Birthday「なぜか今日は」
4位:THEE MICHELLE GUN ELEPHANT「ドロップ」
5位:THEE MICHELLE GUN ELEPHANT「スモーキン・ビリー」
6位:THEE MICHELLE GUN ELEPHANT「ゲット・アップ・ルーシー」
7位:THEE MICHELLE GUN ELEPHANT「バードメン」
8位:THEE MICHELLE GUN ELEPHANT「世界の終わり」
9位:THEE MICHELLE GUN ELEPHANT「エレクトリック・サーカス」
10位:The Birthday「くそったれの世界(COME TOGETHER MIX)」

 2023年12月5日、The Birthdayのチバユウスケ(Vo/Gt)の訃報が伝えられた。チバは本年4月に食道癌の治療に専念するため休養することを発表していたが、11月26日に息をひきとった。チバは大学時代に結成したバンド・THEE MICHELLE GUN ELEPHANTとしてデビューしてから、ライブを主軸に音楽活動を続けてきた。2003年にTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTが解散してからは、元BLANKEY JET CITYの照井利幸らと結成していたバンド・ROSSOの活動の本格化などを経て、2006年にThe Birthdayとして活動を開始。以降は、自身のソロプロジェクトなども含め、複数のバンドを並行しながら、一度も止まることなく、己の音楽を鳴らしてきた。また、レコードコレクターとしても知られ、2022年には自身のレコードコレクションとともに音楽のルーツを語る書籍『EVE OF DESTRUCTION』(ソウ・スウィート・パブリッシング)を上梓している。

 享年55歳、音楽人生を貫いたロックスター・チバユウスケの悲報は、音楽ファンを中心に大きな衝撃を与えた。12月5日のX(旧Twitter)トレンドワードでは、「チバさん」「チバユウスケ」「ミッシェル」「世界の終わり」「The Birthday」などが上位に。同日付のデイリーバイラルチャートでは2位の「世界の終わり- Primitive Version-」(THEE MICHELLE GUN ELEPHANT/以下TMGE)を筆頭に、TMGEとThe Birthdayの楽曲が20位内に12曲、名を連ねた。バイラルチャートはユーザーによってSNSなどでシェアされた数を元にしたランキングゆえ、リリースやトピックスがあってから、1週間から1カ月後にランクインしてくるパターンが常だが、訃報の当日に多くの曲がランクインしてきた事実は、そのまま世間の衝撃度の大きさを物語っている。翌日付の同チャートでは「世界の終わり- Primitive Version-」が首位へ。前述した2つのバンドの楽曲が20位内に16曲ランクイン。さらに12月8日付の同チャートでは1位~16位までを独占。20位以内に19曲、100位に51曲ランクインしている。この結果だけみても、チバユウスケが、どれだけ日本のロックシーンにとって大きな存在であったかがわかる。

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