s**t kingz、ダンスシーンの歴史に残る初日本武道館公演に潜入取材 リハーサルから徹底レポート

s**t kingz、日本武道館公演に潜入取材

 10月25日、s**t kingzが東京・日本武道館にて『s**t kingz Dance Live in 日本武道館 「THE s**t」』を行なった。歌唱しないダンサーが日本武道館で単独ライブを行なうのは史上初。結成15周年の集大成にふさわしい公演だ。日本のダンスシーンを牽引し続けてきたs**t kingzの魂がこもった同公演の様子を、リハーサルを含めてレポートしたい。

 この日の昼過ぎ、会場に到着するとすでにステージ上で立ち位置の確認をスタートしていたshoji、kazuki、NOPPO、Oguriの4人。「こういうことをしたいんだけど現実的にできる?」、「これならできますか?」など自らアイデアを出していた姿が印象的だ。場当たりが終わって本格的にリハーサルが始まろうとすると、kazukiが改めて「(スタッフの)皆さん、昨日からありがとうございます。僕らも精一杯やるので引き続きよろしくお願いします」と挨拶し、他のメンバーも「よろしくお願いします」と声を合わせた。

s**t kingzリハーサル写真
写真=大塚雄太

 順調に進んでいくリハーサル。全員が丁寧に打ち合わせをしていく中、演出を手掛けるkazukiは度々客席に降り、ステージ全体の様子を見ていく。その上で「映像は白黒でお願いします」、「レーザーのセンター2本をなくしたら気持ち悪いですか?」、「椅子が丸見えだから照明を工夫してほしい」、「完全な暗転にしたい」など、次々と指示やアイデアを出していく。さらに照明に関しては配信での見え方も考慮しているようで、その視野の広さとアイデアの豊富さ、指示の的確さに驚く。また、そんなkazukiに代わってマネージャーが立ち位置に入る場面も。照明スタッフ、音響スタッフからも意見が飛び交っており、まさにチーム一丸となってライブを作り上げていることが伝わってくる。

 と言っても、ピリピリした空気ではないのがs**t kingzらしい。例えば「Live like you're dancing feat.ZIN」を確認する際に、「誰かにステージを撮っておいてもらって、kazuki一緒にやってみる?」と提案するshoji。「kazukiが2人いてくれたらなぁ。kazukiのドローンがいればいいのに。あ、クローンか。ドローンだったら空飛んじゃう」と笑いを誘って和やかな雰囲気が広がっていた。

 さらにこの日のゲスト・三浦大知もリハーサルに参加。和気あいあいと会話を繰り広げたり、お立ち台に立って「思ったよりも高かった(笑)」と言ってみたりしつつも、一度パフォーマンスが始まるとクオリティの高い歌とダンスを見せていく。こうして開場時間の約15分前までリハーサルが行なわれ、「皆さん、本番もよろしくお願いします!」とメンバーたちは準備のために楽屋に戻っていった。

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