TOMORROW X TOGETHER、3rdフルアルバムチャート首位 ジャージークラブなど楽しめるビートの多彩さ
CD Chart Focus
参照:https://www.oricon.co.jp/rank/ja/w/2023-10-23/
2023年10月23日付(10月17日発表)のオリコン週間アルバムランキングで首位を獲得したのはTOMORROW X TOGETHERの『The Name Chapter: FREEFALL』で、推定売上枚数は225,184枚だった。ほか、トップ10圏内の初登場作品としては、2位 BUDDiiS『BRiLLiANT』(51,564枚)、4位 Juice=Juice『Juicetory』(18,666枚)、5位 WANIMA『Catch Up』(17,361枚)、8位 NCT127『Fact Check』(8,207枚)、9位 風男塾『ONE FU ALL, ALL FU ONE』(5,443枚)、10位 鷲尾伶菜『For My Dear』(5,328枚)があった。
本題の前にちょっと寄り道。2位 BUDDiiS『BRiLLiANT』はスターダストプロモーション所属の10人組ダンスボーカルグループの1stアルバム。サウンドから歌唱までしっかりと仕上げられたダンスポップが詰まっていて、35分ほどのランニングタイムも含めて心地よく聴ける作品だ。「Koi to me」や「Magic」といったツボを抑えたダンサブルな楽曲もいいが、ファンキーな演奏が散りばめられた、まさに曲名どおりきらびやかな「Brightness」はJ-POP的なディスコファンクの佳曲という感じ。
さて、今回取り上げるのはTOMORROW X TOGETHER(以下、TXT)『The Name Chapter: FREEFALL』。彼らの3作目となるフルアルバムで、ジョナス・ブラザーズとコラボレーションしてヒットしたシングル「Do It Like That」や、リード曲「Chasing That Feeling」の英語版なども含む10曲を収録している。ロックなオープニングチューン「Growing Pain」や、80’s調のシンセポップ「Chasing That Feeling」、スウィートなバラード「Dreamer」等々……とバラエティに富んだ楽曲がTXTのカラーに染め上げられている。
なかでも耳に留まったのは、ジャージークラブのビートだ。「Deep Down」は、ジャージークラブのリズムパターンを援用した、少しエッジのたったエレクトロニックなナンバー。空間を感じさせるサウンドの奥行きが印象的だ。ついで「Happily Ever After」もジャージークラブで、グリッチ気味のローファイなビートが聴ける。さらに、本作に収録されているわけではないが、ジョナス・ブラザーズとの「Do It Like That」にはそのものズバリ、ジャージークラブリミックスがオフィシャルで存在する。