リアルサウンド連載「From Editors」第25回:『とろサーモンのクズメンタリー』に学ぶ人間の“クズ”な一面
「From Editors」はリアルサウンド音楽の編集部員が、“最近心を動かされたもの”を取り上げる企画。音楽に限らず、幅広いカルチャーをピックアップしていく。
明日から頑張る勇気をもらえる『とろサーモンのクズメンタリー』
近頃だいぶ過ごしやすい気候になり、夏にやり残したことはなんだろう……と考えてSUPに初チャレンジしてきました。最近はSUP用のボードがあるので初心者でも簡単に立てて、なかなか楽しい体験でした(といいつつ、2回ほど落水しました)。
そんな編集部員・村上のもう一つの趣味(?)がドキュメンタリー番組の鑑賞。環境問題や社会問題にまつわるシリアスなものも大好きですが、最近はNetflixでも配信されはじめた『とろサーモンのクズメンタリー』がお気に入りです。もともとはKBC九州朝日放送で放送されていた、“クズによる、クズのための、クズ発見バラエティ”。言ってしまえばダーク版『家、ついて行ってイイですか?』的な、福岡を中心に見つけたいろいろな“クズ”に密着するというのが大枠の企画で、昨今のコンプライアンス的に大丈夫なのか? とも思ってしまいましたが、結局のところ「クズじゃない人間なんていないのかもしれない」と考えるようになりました。
☠️クズメンタリー㊗️Netflix配信☠️
9/4(月)午前0時〜
(たぶん日付またいだらすぐ!)
まさかこんな日が来るとは🤣#とろサーモン#クズメンタリー#Netflix記念にパンチライン動画作りました。
👇 pic.twitter.com/iVxoqqeEqY— とろサーモンのクズメンタリー (@kuzumentary_kbc) September 3, 2023
というのも、そもそもこの番組を作っているディレクターたちも“自称クズ”。借金を抱えていたり、仕事を含め何事にも無気力だったり、その種類はさまざまですが、完璧に見えても人間なら誰しもクズな一面を持っているのだと思うと、たとえ嫌なことや落ち込むことがあっても明日から頑張れそうです。
“クズ”という一言で片づけるには重たい話や、「この人を本当の意味で助けるにはどうすればいいのか……?」なんて考えさせられる回もあり、なかなか深い番組です。地方局の深夜枠から始まったからこその自由さ、ゆるさがこの面白さを作っていると思うと、人気が出すぎてその空気感が失われてほしくない! とわがままを言いたくなってしまいます。的確にツッコミながら番組に良い味を出している“クズ芸人”のとろサーモン含めた番組チームが、12月に放送予定のシーズン4ではどんな“クズ”と出会うのかワクワクしています。
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