笠原桃奈、“日プガールズ”参加に集まる熱視線 ハロプロ、アンジュルム時代に磨かれた歌とダンスの総合的な実力

アンジュルム『ミラー・ミラー』(ANGERME [Mirror, Mirror])(Promotion Edit)

 歌に関しては、アンジュルム時代の笠原は、クリアで少し太さも感じる伸びやかな歌声が魅力的だった。例えば、2020年8月にリリースされたシングル曲「ミラー・ミラー」では、落ちサビの〈マスカラ落ちてる〉というパートを担当。芯のあるクールな歌声でファンを魅了し、同楽曲の見せ場として笠原卒業後も注目される印象的なパートとなった。

アンジュルム『愛されルート A or B?』Promotion Edit

 また、クールな表現だけでなく、息の使い方を細やかに調整しているであろう繊細でセクシーな歌い方をすることも。2021年6月にリリースされたシングル曲「愛されルート A or B?」では、冒頭の〈愛想よくいれば 褒められるはずだった〉という部分を見事に表現。歌いだしからグッと楽曲の世界観に引き込むアンニュイな雰囲気の歌声で、リスナーを魅了した。

Hello!Project 2020COVERS〜The Ballad Best Selection〜December30,2020 Start13:00 NAKANOSUNPLAZA-Digest-

 さらに、コロナ禍で開催されたバラードソングを一人でカバーするという趣旨のコンサートツアー『Hello!Project 2020 COVERS〜The Ballad Best Selection〜』では、ドラマ『カルテット』の主題歌として制作された「おとなの掟」をカバーしたこともある。同曲は笠原がファンを公言する椎名林檎が作詞作曲を手がけた楽曲で、特有のメロディラインをしっかりと正確に表現しながら、笠原らしい歌声を披露し、ファンからは賞賛の声が多数寄せられていた。

 そして、ダンスについては、今回公開された「LEAP HIGH! ~明日へ、めいっぱい~」の動画で、彼女の実力の一部を実感することができたのではないだろうか。笠原は長い手足を活かしたダイナミックでパワーのある体の使い方が得意。しかし、パワーで押し切るのではなく、手足の先や首、腰の動きを細部まで意識しているような丁寧で細やかな表現を行い、彼女らしい優雅さや華やかさを感じる点が特徴だ。彼女はハロー!プロジェクト加入前はバレエを習っていたといい、体幹の良さや体の柔らかさが、そうしたダンスの特徴に影響しているのかもしれない。

 笠原の卒業公演では、彼女の実力を活かしたダンスパフォーマンスパートも設けられた。笠原と竹内朱莉、川村文乃、上國料萌衣、佐々木莉佳子の5人で、一部演技も含みながら、クールで芸術性の高いダンスを披露。ひとりのダンサーとして、魅力を存分に発揮していた。

 ハロー!プロジェクトは、パフォーマンス指導においてリズムやビートを正確にとることを重要視していることで知られている。そうした指導の中で笠原が磨いてきたスキルは、きっとオーディションの中でも大きく活かされてくるに違いない。オーディションを通じてさまざまなことを経験するであろう笠原が、今後どのようなアーティストへと成長していくのか、楽しみにしているファンも多いのではないだろうか。

 歌とダンスのバランスのとれた総合的な実力で、アンジュルムのパフォーマンスを力強く支えてきた笠原桃奈。夢に向かって大きな一歩を踏み出した彼女のこれからを応援したい。

※1:http://www.helloproject.com/news/13317/

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