世が世なら!!!、初のワンマンツアーで“バカ騒ぎ” ここまでの道のりに涙、ififと成功を喜び合ったファイナル公演

世が世なら!!!初のワンマンツアーレポ

 7月から全国3都市にて開催された『世が世なら!!!初のワンマンツアー – 眩しいのは太陽?いや世が世でしょ!俺らと一緒にバカ騒ぎSUMMER -』が8月12日、東京・duo music exchangeでファイナルを迎えた。プレ活動期間を経て昨年本格的に活動をスタート。これまでに限定ミニアルバム『世が世なら!!!』やCDデビューシングル『鼓動のFighters』、2ndシングル『ウオー!サオー!』などをリリース。そして、8月9日に3rdシングル『メダチタガリアン』をリリースしたばかりの彼ら。“真面目型おふざけ集団”と銘打つ通り、コミカルさとカッコよさが同居した世が世らしさあふれる楽曲を次々と披露。最後にはメンバーとifif(ファンの愛称)が、泣きながらツアーの成功を喜び合った。

 1曲目「Happy Birthday!!!」の〈We are 世が世なら!!!〉というかけ声と共にライブがスタートすると、会場は爆発したかのような大歓声に包まれた。合いの手をファンが歌い、〈5. 4. 3. 2. 1〉のカウントダウンでサビに突入。“東京みんなで!”の呼びかけで大合唱が巻き起こり、早くも会場が一体となった。「下剋上、はじめました。」では、ジャンプしたりおんぶをしたり、ユーモアを交えた振り付けが次々と繰り出されたかと思えば、突然座り込んで休憩したり、ヘッドバンギングからラップという展開も。そこに重なるファンのコールや口上も相まって、会場は大騒ぎとなった。

 「SEからエグかった」「マサト(笠松正斗)泣いてたんじゃね?」「皆さんの声、いつもより強いんじゃない?」と、興奮が収まらないメンバー。「Mo-Mo-No-ROCK」の後のダンスセクションでは、それぞれがソロダンスを披露した他、中山清太郎のヒューマンビートボックスに合わせて添田陵輔、橋爪優真、内藤五胤がアクロバティックなダンスを決めて身体能力の高さを見せつけた。

 ライブ中盤には、賑やかでヤンチャな雰囲気から一転、優しさあふれる世界観で柔和な表情を見せるなど、ギャップでファンを魅了した。温かさが感じられるミディアムナンバー「Winter Prince」では2人ずつ背中合わせに立って歌い、メンバー同士グータッチを交わすシーンが熱く、〈「大好きだよ」〉のセリフに歓声が沸き上がり、メンバーはそれに指ハートで応える。続くバラード「いとしき世界」は、ファン一人ひとりに寄り添うように優しく歌い上げた。

 MCでは前日に開催されたTHE SUPER FRUIT(スパフル)のライブに行ったことに触れ、彼らのステージを賞賛しつつも「闘争心が湧いた!」とコメント。いつもはステージ裏でやっている気合い入れの円陣をみんなとやりたいと言い、ファンも一緒に「世が世なら~!!! セイッ!」と叫んで喝を入れ直した。

 「スパフルに負けるなんて、無理無理無理ー!」と橋爪が叫んだ「無理無理無理」から始まったライブ後半も、楽しさとカッコよさが融合した、彼らならではの魅力が詰まった楽曲の数々を繰り出す。カバー曲「はじめてのチュウ」の間奏では、意識を失った笠松を誰の“チュウ”で目覚めさせるかというコントを展開。「この中に王子様はいませんか~?」と客席に呼びかけると「ハイハイハイ!」と多数の立候補の手が挙がる中、結果、添田が笠松にハグをして……。

 全力のおふざけタイムに続いて披露した「乙男」を経て、終盤は「無駄」「鼓動のFighters」「メダチタガリアン」をノンストップで連発。最後の一絞りまでカロリー消費を目指す。「めちゃめちゃ練習したので、次のパフォーマンスにも注目してください!」と紹介したミディアムナンバー「無駄」。〈見比べたり 立ち返ったり 無駄なもの〉と、今の自分たちに言い聞かせるように歌うメンバー。真剣なそのまなざしが胸を締めつけた。また最新シングル表題曲「メダチタガリアン」ではアッパーなサウンドに乗せて、サビではかけ声やコール&レスポンスを繰り広げ、キャッチーな振り付けで会場が一つになった。

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