SO-SO、ソロアーティスト/DJとして提案するダンスミュージックの楽しみ方 ハウスフォーカスのEP『Red』を構築したアイデア
Sped UP、日本語歌唱……ソロ作ならではのアプローチも
――リード曲の「Higher」はファミコンっぽい音が印象的です。
SO-SO:個人的に4つ打ちハウスの醍醐味は、オーディエンスをジャンプさせることだと思うんです。アメリカのフェスで人気な「ヘビーハウス」を自分でも作ってみようと考えたのが制作のきっかけです。ハウスってサブジャンルが多いんですよね。アシッドハウスとかヘビーハウス、ディープハウス、ベースハウス……。その違いはそれぞれの感覚にもよりますが、この曲は単純に「飛んでほしい」という想いで作りました。
またイントロが8ビットのレトロゲーム、ドロップが最新のゲームという音の質感でコントラストを出しています。MVもそれとリンクさせて、ファミコン風から複雑になる展開にしました。ライブでも3、4回プレイしていますが、トップクラスに盛り上がりますよ。
――続く「Error Sound」は「Sped UP ver」とされています。TikTokなどを考慮してアーティスト側からリリースする流れは増えていますね。
SO-SO:TikTokで曲のテンポを上げて投稿すると、ピッチが上がってしまうので制作者としては、違う曲になるのがもったいないと感じてしまうんですよ。だから「Sped UP ver」は精密に自分で作るぞと(笑)。海外のアーティストだけでなく、ゲスの極み乙女さんも『Gesu Sped Up』をリリースしてましたね。
――最後の「Tomato pasta」は意外な歌もので、爽やかな香りを残して作品が締まる印象でした。
SO-SO:自分のなかで緩く、気分転換を兼ねて日本語で作った曲です。想いのほか『Red』のなかでも人気で、こういう曲も需要があるんだなと。日本のファンも多いので、日本語で作るのも良いな、と気づかせてくれた曲でもあります。EPだと前の「Higher」がぶち上げ系なので雰囲気をガラッと変えたくて、少ない音数と日本語にしました。歌詞は個人的に自炊にハマっている、というだけですね(笑)。
客演を入れるアイデアもありましたが、最終的に自分で歌いました。自分の歌唱力に自信があるわけではありませんが、いろんな方が歌を褒めてくださる機会もあるんですよ。もともとミュージカルをやっていたこともあり、歌うのは好きですが、ただ発声法が全然違うんですよね。当時は舞台用のオペラ風な歌唱でしたから、ポップス的な表現はまだ試行錯誤です。いずれは素の声で納得できるように歌えれば。
――歌だけのアルバムもいつか作ってほしいです。
SO-SO:歌の曲を作りだしたのも、最近声出しがOKになったからなんですよ。「SO-SO Exercise」などは「声が出せなくても、オーディエンスが参加できる」というコンセプトでした。なので、これからはちょくちょく歌もの楽曲は作っていくつもりですが、それだけのアルバムを作るかははまだわかりません(笑)。
――今後のソロ活動のビジョンについても教えてください。
SO-SO:これまでにも言ってきたことではありますが、『ウルトラ』や『コーチェラ』などの海外フェスに出ることが目標。もしそれが叶ったら、後のことはその時に考えます(笑)。
――ところで、10月のビートボックス世界大会『Grand Beatbox Battle』日本開催に向けた準備は?
SO-SO:前回の反省は「自分たちの世界観を出しすぎたこと」。優勝したクルーはお客さんを巻き込むパフォーマンスだったので、そこは補いつつ自分たちらしさを出した内容を目指します。それにしても今まで『GBB』は飛行機で行くものでしたから、電車で行ける今回はちょっと不思議な感覚。前回の4部門出場と違い、今回は1部門だけなので、集中してよい結果を残したいですね。
■リリース情報
Color EP Series『Red』
Stream/DL:https://linkco.re/ezG3MD8m
<収録曲>
1. Feel My House Groove
2. 2023
3. Higher
4. Tomato Pasta
■関連リンク
Official HP:https://so-so.me/
Instagram:https://www.instagram.com/so_so_looper/
Twitter:https://twitter.com/SO_SO_LOOPER
YouTube:https://www.youtube.com/c/SOSOLOOPER
TikTok:https://www.tiktok.com/@so_so_looper