SEVENTEEN、BIGBANG、BTS、(G)I-DLE……“ファンの目線”を考えさせられる楽曲 アイドルが投げかける問い

BTS「ON」

BTS (방탄소년단) 'ON' Official MV

 BTSは学歴社会に立ち向かうようなデビュー曲「No More Dream」に始まり、世界的に人気を得るようになってからの「MIC Drop」「IDOL」など、そのときどきの立場から社会や世間の声に問題提起する曲を発表してきた。さらにアルバム『LOVE YOURSELF』シリーズと約1年間に渡る同名ツアーを終えた2020年、BTSは「ON」で改めて〈가져와 bring the pain(苦痛を持って来い)〉と歌っている。戦う姿勢を忘れなかったと捉えるべきか、まだ戦わないといけないと捉えるべきか。

(G)I-DLE「Nxde」

(여자)아이들((G)I-DLE) - 'Nxde' Official Music Video

 「Nxde」は、〈Hello my name is 예삐 예삐요(私は可愛い子ちゃん)〉という可愛らしいミンニの歌声で始まるとすぐに、〈내가 퍽이나 웃게 퍽이나 웃게((ティアラ1つで)私が喜ぶと思った?〉と音域が低いウギのディープな声で歌われる。まるで突然すごまれたかのようだ。「こういう子にはティアラでも渡せば喜ぶだろう」という偏見を問うことで曲が始まっている。さらにサビでストレートに〈Baby how do I look〉と繰り返し問うあけすけな様子はまさにタイトル通り。問いと同時に、誰にどう思われようと“Nude=ありのままの自分”であり続けることを肯定してくれる。

 アイドルたちは、アイドルという職業をまっとうしながら時に楽曲を通じて私たちに問いを投げかける。その問いを彼らのものとしてではなく、自分のものとして考えていくことが必要だと私は思う。そして、彼らや彼らの発するメッセージを推し量ることはできても、完全に理解することはできないという事実にも目を向けなければならない。

※1:https://mdpr.jp/k-enta/detail/1566634

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