堂本光一、舞台を通じて後輩に与えてきたもの 『Endless SHOCK』『DREAM BOYS』キャスティングから伝わる想い

 2000年11月に初演を行なって以降、帝国劇場で毎年公演されてきた『SHOCK』シリーズ。2005年より『Endless SHOCK』と名を改め、堂本自身が脚本・演出・音楽そして主演を務めてきた。それゆえに、自ら舞台に立つ側でありながら、いつからか作り手としてキャストの成長を見守る視点を語る姿が目立つ。

 なかでも『SHOCK』シリーズで毎年注目を集めているのが、堂本演じるコウイチのライバル役を務めるキャストだ。これまで、生田斗真、屋良朝幸、内博貴、中山優馬、KAT-TUNの上田竜也など、様々なタイプの後輩たちを起用してきた。振り返れば今ではジャニーズ事務所から旅立ち、錦戸亮や今井翼といった新たな道を歩んでいる面々もいる。

 そして、2023年は2022年から引き続きSexy Zoneの佐藤勝利、Kis-My-Ft2の北山宏光がWキャストとして名を連ねた。佐藤は堂本も「役とはタイプが異なる」としながらも、その化学反応にかけて抜擢。それゆえに苦労も多かったようだが、堂本から「勝利ならできる」と鼓舞され、「人生を大きく変えてもらった」と成長を実感した。

 また、何年も前から候補として名前が挙がっていたという北山。それだけキャリアもスキルもあるとして堂本からの信頼も厚かったが、5月31日に大千秋楽を迎えると、8月31日をもってグループを卒業し、ジャニーズ事務所を退所すると発表した。堂本は「それでも関係ないですよね。彼は彼の道を進むわけだけど『SHOCK』をやったから退所しても前向きな気持ちでこういうふうに出来たとか、そうやって思ってくれたら非常に嬉しい」と事務所を離れたとしても、その思いは変わらないとしている。

 実際に、堂本はカンパニーで共演したキャストに対して直属の後輩と変わらぬ愛情を注いできた。最近では、今年『Endless SHOCK』『Endless SHOCK -Eternal-』の2作品でヒロイン・リカ役を演じた乃木坂46の中村麗乃が、グループの33rdシングルで初選抜入りを果たしたことを受けて、Instagramのストーリーズでメッセージを送っていたことでも話題に。「リカちゃんおめでとう!! 更なる飛躍を心から願ってます 天国のコウイチより」と『SHOCK』の世界観を生かした文面と、「千秋楽の後 皆それぞれの場所で頑張ってる 皆の輝きを目に活躍を耳にすると本当に嬉しい。ワタシモガンバリマス」と現実を生きる堂本自身の言葉が綴られているのが、なんとも彼らしい。

 他にも、同作で何度も共演している前田美波里、島田歌穂について「大先輩ですけど、そういうふうに(自信になったと)おっしゃってくれることもあるわけですよ。本当にありがたいですよね」と嬉しそうに続けていた堂本。共に「Show must go on」を体現し、それぞれのステージで輝く背中を押していく。それが、たとえジャニーズという場所ではなかったとしても。そんな同志になれる人をキャスティングしているのだろう。そんなリアルな青春を感じさせるサイドストーリーも楽しめるのが、堂本光一が手がける舞台だ。

※1:https://www.chunichi.co.jp/article/707780

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