藤井風、本人監修のピアノスコア第二弾が早くも4刷　ストリーミング、MV、ライブ……各方面で打ち立てる記録

　また、MVに関しての記録も凄まじい。5月22日現在、オフィシャルチャンネルに公開されているMVは全て700万回再生を超え、ほとんどが1000万～5000万再生を記録している。被写体としての強い魅力、楽曲の先進性が同時代のクリエイターを感化させ、スマートかつ見応えのある映像作品を生み出す契機となっているのだ。

　そんな中でも「きらり」は、1億回再生に迫る勢いで現在も支持を集めるMVだ。爽やかな晴天と都会的なロケーションの中、本格的なダンスを軽やかに披露して話題となった。この後、ライブでも藤井自身によるダンスパフォーマンスが注目されるようになり、一つの転機になったと言える作品だろう。

　過去のビデオを含めて再生され続けているのは、新規ファンを常に獲得していることに加え、繰り返し再生しても飽きない映像の耐久性も理由に違いない。

　5月21日放送の『関ジャム 完全燃SHOW』（テレビ朝日系）に出演した山田健人監督の手による作品もある。8mmフィルムの映像で素の表情が引き出された「旅路」、温かくスタイリッシュな表情を捉えた「優しさ」と、楽曲の魅力を最大限に活かすこれらのMVもまた、藤井風の楽曲を起点とした優れた映像作品である。その評価は、「旅路」は約2000万回、「優しさ」は約2700万回再生と結果にも顕著に表れている。

　2023年1月14、15日に開催した『Fujii Kaze "LOVE ALL ARENA TOUR"』のさいたまスーパーアリーナ公演は、2日間で7万4000人という同会場で最多の動員に。6月からは初のアジアツアーも控えている。チャートや再生回数のみならず、あらゆる分野で前人未到の記録を打ち立てている藤井風。彼のアーティストとしての求心力、その結果として表れる数々の記録をリアルタイムで目撃できることを幸せに思う。