LE SSERAFIM、XG、ATEEZ、JO1ら登場 8組が熱演繰り広げた『KCON JAPAN 2023』2日目レポ
ここまではボーイズグループが主役だったものの、中盤になると満を持してガールズグループがメインに。国境を越えた活躍でK-POPファンのみならず全世界のリスナーを夢中にさせている女性7人組・XGは、最新ヒット曲の「SHOOTING STAR」と「LEFT RIGHT」でテンションの高い“カルグンム(一糸乱れぬダンス)”を見せて観客を圧倒した。彼女たちにとって今回のステージが日本初となるが、そんなことを意識せずに自然体で臨んでいるところに大物感が漂う。
JO1によるBTS「Boy With Luv」のカバーステージをはさみ、今度はLE SSERAFIMがゆっくりと舞台の上に現れると、歓声はひときわ大きくなる。SAKURAを筆頭にどのメンバーもソロで十分成功できるほどの実力を持っているにもかかわらず、常にグループとしてのまとまりを最優先にしている彼女たち。この日のステージもその姿勢は変わらない。「UNFORGIVEN」と「No-Return (Into the unknown)」を通して、LE SSERAFIMという集合体が放つオンリーワンの輝きをしっかりと受け止めることができた。
ボーイズグループも負けてはいない。4人組のAB6IXは、卓越した歌唱力で一気に聴かせるダンスポップ「SAVIOR」を手始めに、繊細な手の動きで歌の世界観を的確に表現する「MIRROR」と「BREATHE」といった強力なナンバーで、自分たちの良さをコンパクトに分かりやすく提示。生の4人を見てファンになった人も多いだろう。
DXTEENは、H.O.T.の楽曲でNCT DREAMがリメイクしてヒットを記録した「Candy」のカバーステージを披露し客席が幸福感に包まれたのもつかの間、女性3人組のVIVIZが4人のダンサーをバックにきらびやかな歌と踊りで盛り上げる。ディスコ調のクールなポップス「PULL UP」と「BOP BOP!」は、大人の女性のムードを醸し出しながらも親しみやすさを忘れない仕上がりで、聴き心地も非常によい。
この日特に客席に大きなインパクトを与えていたのはJO1だろう。「Tiger」「We Good」「Comma,」といったインパクトのある華やかなダンスポップは、ジャンルを超えた唯一無二の魅力が伝わってくる。舞台に上がってハイクオリティなパフォーマンスをする――。ファンはそれだけで十分に満足するはずだが、彼らはウィットに富んだトークやメンバー間の和気あいあいとしたやりとりも積極的に入れるなど、サービス精神も旺盛である。やはり音楽シーンのトップに立つアイドルはひと味違うといったステージだ。
ドリームステージと題して、LE SSERAFIMとオーディションで選ばれた“Dreamer”たちによる「ANTIFRAGILE」が披露された後は、いよいよラストへ。トリを務めたのはATEEZ。メンバーたちは「HALAZIA」でワイルドな面を強調したかと思えば、「Still Here」ではトロッコに乗ってファンとの一体感を楽しみ、最後の「WONDERLAND」では剣を使ったドラマチックな展開で会場を盛り上げた。
2時間以上に及んだステージはこうして幕を閉じたが、印象に残ったのは『K-CON』の特異性である。単なるショーケースに終わらず、参加するすべてのアーティストとファンが一緒になって忘れられない思い出を作ろうとしていると言ったらよいのだろうか、他のイベントではなかなか味わえないそんな雰囲気があふれている。次回も『K-CON』特有の空間を楽しみに全国から多くの人が訪れるのは間違いないだろう。
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