JO1、ATEEZ、Stray Kids……ボーイズグループで“ヤンキー”コンセプトが取り入れられる背景
ボーイズグループでは、日韓問わず“ヤンキー”をモチーフとするコンセプトが密かにトレンドとなっている。昨今は、圧倒的なカリスマ感を表現する方法は多様化しているため、パワー系のパフォーマンスは年々減少している印象であった。だからこそ、“ヤンキー“コンセプトは、若さ故の葛藤に対してがむしゃらに立ち向かうシンボルのような役割を果たし、ファンを魅了しているのだろう。
日本発、グローバルボーイズグループであるJO1の新曲「OH-EH-OH」のMVは、メンバーのヤンキー風のビジュアルや本格的なアクションシーンに注目が集まっているほか、ストーリー仕立ての内容について考察するファンが多くいたことで、高い話題性を持ち続けている。敵の集団にメンバー11人で対峙するというストーリー性や、誰もが未来への期待を背負いながらも悩みを抱えがちになってしまう年頃を象徴する制服が衣装となっていることは、学生コンセプトとして等身大の姿をアピールしながらも、同時に将来への秘めたる可能性が散りばめられている。同楽曲は、デビュー曲「無限大(INFINITY)」でグループへの期待値の高さをスマートに表現していた一面とはいわば真逆の世界観となり、そのことに意外だという声も上がっていた。しかし、両コンセプトには「突き進んでいく」という共通の軸が確固としてあり、その軸をもとにさらにJO1らしさを着実に構築していくことが予想される。
韓国では、「自分は自分」というメッセージを届けるグループは多いが、中でも、8人組ボーイズグループ、ATEEZの最新曲「THANXX」では、圧力に屈せず、終始堂々としたパフォーマンスが印象的だ。大人や権力への反発心を歌う内容となっている同楽曲では、自分たちの個性を爆発させ、自由にメッセージを発信している。MVでは、教室を舞台に、反発的な態度でカリスマ性をアピールしており、圧倒的な存在感が演出されている。パフォーマンスにも定評があるATEEZは、同曲のパフォーマンスで、パワフルさに加え、仲間と青春を謳歌するようなステージングで一層華やかな魅力を発揮している。