YOASOBI、DXTEEN、Aimer、iri、平井大……5月10日リリースの新譜5作をレビュー

 毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は5月10日リリースのYOASOBI 『はじめての - EP』、DXTEEN『Brand New Day』、Aimer『あてもなく』、iri『PRIVATE』、平井大『LOVE+PEACE』の5作品をピックアップした。(編集部)

YOASOBI 『はじめての - EP』

 「アイドル」が世界的ヒットを記録しているYOASOBIの新作『はじめての - EP』は、4名の直木賞作家とのコラボ曲をコンパイルした作品。収録されたのは、軽やかで鋭利なポップチューン「セブンティーン」(宮部みゆき)、夜の海の情景と少女の心情が重なり合うミディアムナンバー「海のまにまに」(辻村深月)、告白前のドキドキを鮮烈に描き出した「好きだ」(森絵都)、もう会えない“あなた”への思いを切なく歌い上げたシティポップ「ミスター」(島本理生)。“物語を音楽にするユニット”という結成当初のコンセプトに立ち返ると同時に、圧倒的なクオリティをキープしたまま奔放に広がり続けるYOASOBIの音楽世界を立体的に味わえる1枚だ。(森)

YOASOBI「セブンティーン」Official Music Video

DXTEEN『Brand New Day』

 JO1とINIに続く形でLAPONEエンタテインメントからデビューを果たしたDXTEEN。そのグループ名の成り立ちは、「DREAM X TEEN」であり、大きな夢(DREAM)を叶えるために、絶え間なく努力と挑戦を重ねていく6人の青春(TEEN)という意味が込められている。今回、満を持してリリースされるデビューシングルの表題曲「Brand New Day」は、爽快さを全面に押し出したレトロなテイストのポップナンバーで、〈君〉と新しい世界へ向けて一歩踏み出そうとする普遍的なラブソングとして聴くこともできる。特筆すべきは、この歌の中で彼らが〈夢に見た  あの日々が/ドキドキと音たて  ほらね?  すぐそこさ〉と歌っていることだ。DXTEENにとっての夢とは、次々と拡張(eXtention)、拡大(eXpand)し続けていくことを前提としたものであり、夢に向かって走り続けていく宣誓を届けるこのデビュー曲は、たとえ今後グループのフェーズが次々と上がっていったとしても、その輝きを失うことはないだろう。壮大で晴れやかな未来を想起させるような、素晴らしいデビュー曲だと思う。(松本)

DXTEEN|'Brand New Day' Official MV

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