BE:FIRST、「Smile Again」と「Boom Boom Back」のギャップ 高い歌唱力で正反対の世界観を表現
4月26日、BE:FIRSTが3rdシングル『Smile Again』をリリースした。初日売上は10万枚で、彼らの人気を窺わせる。同作に収録されている「Smile Again」は4月24日、「Boom Boom Back」は2月13日にそれぞれ先行配信、MVも公開されており、すでに話題となっていたのは記憶に新しい。さらにこの2曲は全く違ったアプローチがされており、BE:FIRSTのスキルの幅広さを示すことにも繋がっている。そこで、この2曲から見える彼らの表現力について注目してみたい。
「Smile Again」は、切なさと儚さに溢れた、シングルリード曲としてはグループ初となるラブソング。俳優・小松菜奈が出演する資生堂・アネッサの新テレビCMソングに起用され、夏らしい爽やかさも感じられる1曲だ。そんな同曲はメンバーの歌声がしっかり聞こえる構成になっており、全員の歌声が楽しめる。実際、MVのコメント欄には「今回の楽曲はメンバーの声が本当によく聞こえて、かつ繊細な歌声になっています!歌声に注目して聴いてみてください!!」というSHUNTOの言葉も投稿されている。
普段は比較的ラップパートが多いSOTAとRYOKIの歌パートもあり、7人全員のボーカリストとしての声の良さが表現されているのだ。JUNONは透明感のある高音はもちろん、ミドル音域の響きの良さも発揮。それでいて細かなテクニックが詰まっているのがわかる歌声を披露している。SHUNTOはパンッと気持ちよく突き抜ける声が魅力で、持ち前のセクシーさも健在。RYOKIは普段の楽曲では一度聴いたら忘れられない力強く個性のある声だが、同曲ではそのバランスを調整。それを自在にできるのはさすがのひと言だ。MANATOはハスキーさと清涼感のバランスが絶妙で、LEOは爽やかさNo.1。優しさを感じる温かい歌声だ。これまではどこか儚さを感じる歌声だったRYUHEIは、力強さが印象的。〈何度でも探して また名前を呼んで You’re my only one〉という歌詞に合わせて歌い方を変えているのだろうか。そして、SOTAはラップとはひと味違う癖のない爽やかな歌声を披露している。改めて聴くと、誰がどのパートを歌っているかすぐにわかるくらい個性を出しているが、張り上げるのではなく語りかけるように伸びやかに歌っているからこそまとまりが出ているのではないだろうか。それによって、曲の世界観をより色濃く表現しているように感じる。