中村倫也&池松壮亮、『仮面ライダー』でも話題の2人が発揮する“歌声の魅力” 映画やCMなどで広げていく新しい表現力
中村倫也が『アラジン』主演に抜擢された理由
中村はミュージカルに多数出演するなど、以前から歌の面でも脚光を浴びてきた。舞台『ルードヴィヒ〜Beethoven The Piano〜』(2022年)では、難聴が悪化して、その絶望感から取り乱していくルードヴィヒ・ベートーベンの姿を、狂気的な歌唱で体現した。2019年には実写映画『アラジン』の日本語吹き替え版で主人公のアラジン役を務め、こちらでも歌を披露。アラジン役に抜擢された理由として、主題歌「A Whole New World」の歌声が素晴らしかったことが挙げられている(※2)。
中村は2020年、菅田将暉×中村倫也の名義で「サンキュー神様」をリリースしており、聴き手の体にスッと浸透してくるような柔らかいボーカルを聴かせている。〈笑い合えたなら 簡単にゃいかないけど〉という歌唱パートの、〈けど〉の部分のフェードアウトがとても心地良い。熱く歌い上げる菅田と、落ち着いたトーンで歌う中村とのコントラストも抜群だった。
一方で2013年には主演映画『SPINNING KITE』でパンクバンドのボーカリストを演じていた。同作では、勢いのある演奏のなかに、若者らしい将来への焦り、現実への苛立ちなどを込めていたが、中村も近年のミュージカル作品やリリース曲とは違った、荒々しくてダーティーな歌いっぷりを見せている。
作品ごとにガラリと印象を変える中村、池松。『仮面ライダー』作品では、役柄的にもこれまでとはまた異なるイメージを提示することができたのではないか。そんな2人が今後「歌」の面でも活動の幅を広げていくことを期待したい。
※1:https://youtu.be/VuVza6BvTAY
※2:https://www.universal-music.co.jp/disneymusic/news/2019-04-10-topics/

























