『UniteUp!』内グループ JAXX/JAXX、『SuperStar EP』に込められた音楽への純粋な喜び メンバー春賀楽翔が手掛けた楽曲も収録

JAXX/JAXX『SuperStar EP』レビュー

 1月からTVアニメの放送がスタートしている『UniteUp!』。アイドルとして歩み始めた歌い手たちが、様々な葛藤や苦労を乗り越えてステージに立つ姿が描かれ注目を集める作品だ。多次元アイドルプロジェクトとしてソニーミュージックが手がけていることもあり、音楽面では高いクオリティを誇り、バラエティ豊かな楽曲が多く生まれているのも特徴である。

 3月22日に『SuperStar EP』をリリースしたJAXX/JAXXは、シンガーソングライター・はる賀としてSNSなどで活動していた春賀楽翔をメインボーカルに据え、桂ほまれ(Key)、香椎一澄(Dr)、若桜潤(Ba)、森ノ宮奏太(Gt)の5人で構成された、バンド形式をとったアイドルグループだ。

 初のEPとなる今作には、「SuperStar」「ライアー」「A.P.P.L.E.」「STORM's EYE」の4曲が収録される。その内「SuperStar」と「ライアー」の2曲は、春賀楽翔が作詞作曲を手掛けた楽曲だ。

 「SuperStar」は、過去にはる賀名義で発表済みの楽曲だが、バンドアレンジによって疾走感と厚みが増した。この曲を聴き比べるだけでも、春賀がバンドで活動する意義が伝わってくるようだ。サウンドだけでなく、メンバーによるボーカルやコーラスも楽曲の可能性を広げた一つの要素である。

 そういった意味では、「A.P.P.L.E.」もJAXX/JAXXというグループの色を強く打ち出した一曲と言える。コーラスやボーカルを含めた厚みのあるバンドサウンドが、トリッキーでハイレベルな春賀のボーカルをより自由に羽ばたかせており、それがこの楽曲の心地よさや突き抜け感に繋がっているのだろう。目まぐるしく乱高下するメロディと歌詞の世界観がJAXX/JAXXの奏でる音の幸福感と合わさり、高い中毒性を生み出している。

TVアニメ『UniteUp!』第8話ノンクレジットEDムービー|「A.P.P.L.E.」JAXX/JAXX

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