ダンス動画でヒット中のジョージ・エズラ、TikTokチャート首位に 死生観のテーマをポップに聴かせる祝祭的なメロディ
Billboard JAPANの「TikTok Weekly Top 20」は、TikTokにおける視聴数のみならず、楽曲がどのように使われて視聴されているのかを示す指標を元に作られたランキング。同チャートの2月22日付のTOP10は以下の通り(※1)。
1位:ジョージ・エズラ「Green Green Grass」
2位:有華「Baby you」
3位:ランカ・リー=中島 愛「ニンジーン Loves you yeah!」
4位:和ぬか「ブラウニー」
5位:HoneyWorks「可愛くてごめん(feat. かぴ)」
6位:LANA「TURN IT UP (feat. Candee & ZOT on the WAVE)」
7位:大塚愛「さくらんぼ」
8位:Kanaria「酔いどれ知らず」
9位:新しい学校のリーダーズ「オトナブルー」
10位:FRUITS ZIPPER「ハピチョコ」
SNSや動画プラットフォームが楽曲の人気に火をつけることが多くなった昨今。とりわけTikTokが新たなヒットの震源地となるケースが増えている。集計方式の性格上、「TikTok Weekly Top 20」には、楽曲の売り上げや再生数を示したオリコンチャートやSpotifyトップチャートとは少し違った毛色の楽曲がランクインする傾向が強い。
たとえば今週分を見てみると、大塚愛による2003年のヒット曲「さくらんぼ」が7位にチャートインしている。今になって20年前のヒット曲がランクインしていることに驚かれる方も多いかと思うが、これはお笑いコンビ・にゃんこスターのアンゴラ村長による、「さくらんぼ」がかかると強制的にダンスを踊らないといけないといった動画がTikTokでバズったことに起因する。この“さくらんぼダンス”が多くのユーザーに真似される形で拡散され、20年の年月を経て再ヒットとなっているようだ。また、9位にランクインしている新しい学校のリーダーズ「オトナブルー」も同様に「#オトナブルーチャレンジ」として、首を左右に動かす印象的な振り付けを真似るダンス動画の拡散が牽引し、楽曲の人気につながっている。
このようにユーザーがダンスを真似して動画を投稿したくなる、いわゆる「ダンス動画」としてTikTokヒットとなる楽曲は、世界的にも多くなってきている。今週のTikTok Weekly Top 20で首位を獲得したジョージ・エズラ「Green Green Grass」もまさにダンス動画との相乗効果で大きなヒットを記録した楽曲のひとつだ。イギリス出身で27歳のシンガーソングライター ジョージ・エズラは、2014年にリリースしたデビューアルバム『Wanted on Voyage』がイギリスを含む全世界7カ国で1位を記録し「2014年に英国で最も売れたアルバム・ベスト3」を獲得、そして2018年リリースの2ndアルバム『Staying at Tamara's』でも全英チャートの首位を獲得するなど、すでにイギリスを中心に大きな成功をおさめているアーティストだ。