STU48瀬戸内PR部隊Season2 全国ツアーファイナル公演を振り返る 個性が光る7人だからこそのユニット公演
その後は、ファン投票をもとに構成されたカバー曲パートや、7人が順に歌唱するソロ曲メドレー、カバー曲パートへ。ファン投票によるカバー曲は、モーニング娘。の「ザ☆ピ〜ス!」、Winkの「淋しい熱帯魚」、ももいろクローバー(現ももいろクローバーZ)の「走れ!」など、時代、グループを問わず選曲された。投票とはいえ、ファンにとっては意外な選曲もあったのかイントロが始まった瞬間、控えめなどよめきが起こる場面も。メンバーも手応えがあったのか、嬉しそうな笑顔。オープニングから着ていたマリン風の衣装に触れ、「実は、『ザ☆ピ〜ス!』のMVを意識した衣装なんです」と告白した。また「淋しい熱帯魚」は、「ファンの皆さんに『投票してください』って言ったんです。どうしてもやりたくて!」と吉崎。無事、尾崎と2人でのパフォーマンスが叶い、達成感をにじませた。さらに、「す、好きじゃない!」(≠ME)は、尾崎が激推し。「あかりんさん(福田)に直接、歌いたいって言ってたんです!」と熱く語った。ファンに向けた『大感謝祭』は、メンバーにとってもご褒美的な公演になっていたようだ。
吉崎による「夜風の仕業」(フレンチ・キス)、中村による「キンモクセイ」(AKB48 チームサプライズ)、石田による「JOKER」(山本彩)など、これまでのツアーで披露してきたソロカバー曲を順に歌唱したあとは、姉妹グループのカバーも。「オーマイガー!」(NMB48)、「1!2!3!4! ヨロシク!」(SKE48)など、テンション高めな楽曲を中心にパフォーマンスし、終盤戦に向けてさらに会場全体を奮い立たせると、本編最後の「僕はこの海を眺めてる」へ。本企画のSeason1のメンバーによる楽曲ということもあり、7人にとっても特別な思いがあるようだ。直前のMCで「歌い続けていきたい曲」と紹介し、歌詞を噛みしめるように歌い出すと、ファンもクラップで寄り添いアウトロの余韻まで、会場全体が楽曲に浸った。そして、アンコールを受けた7人は瀬戸内PR部隊の新衣装にチェンジし登場。Season2のユニット曲「笑顔のチャンス」を歌唱してこの7人の存在感を示し、「夢力」で、明るく同公演の幕を下ろした。
吉崎は自分たちのことを「変人の集まり」と称したが、パフォーマンス力の高い石田、牽引力抜群のグループ副キャプテン・福田、王道アイドル的ルックスながら謎めいた部分も匂わせる中村など、各メンバーの個性が突出していて確かに変わった7人ではある。だからこそ、グループ内ユニット単独での公演も成立するのだろう。特に福田は、自身のプロデュース公演という責任感も手伝ってか、手元や目線、表情などどこをとっても洗練されていて、後列にいるときも思わず目が向いてしまうし、自然とワクワクさせられた。MCの安定感も十分。とあるメンバーが噛んでしまい次の言葉が出ず、福田に頼るという場面もあるほどだった。1月14日には主催フェス『フクフェス』を開催するなど、姉妹グループのメンバーを含めても比較的珍しい活動をしている彼女をはじめ、7人の成長はまだまだ止まらないだろう。
STU48の楽曲だけでいえば、カップリングのみで構成されていた『大感謝祭』。表題とはまた違う、カップリングだから放つ輝きも、彼女たちは知っている。
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