STU48、堂々のセールスでシングルチャート首位獲得 洗練された楽曲でグループ独自の色が垣間見える1枚に

参照:https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2021-11-01/

 各地に専用劇場をかまえるAKB48グループの中でも、瀬戸内7県を拠点とするSTU48は、船上劇場「STU48号」を擁するという点で異彩を放ってきました。そのSTU48号も、2019年のオープンから約2年を経た2021年5月23日に劇場としての役割を終了。コロナ禍で活動スタイルの変更を余儀なくされたSTU48ですが、それでも2021年11月1日付のオリコン週間シングルランキングでは、『ヘタレたちよ』が見事1位を獲得しました。

 表題曲の「ヘタレたちよ」は、A-NOTEとN-Soundが作曲を担当。Bメロに漂う歌謡性や、サビの壮大なスケール感が、AKB48グループの編曲でおなじみ、野中“まさ”雄一の職人技と呼ぶにふさわしいアレンジとともに、爽快なギターロックを生み出しています。

 その爽快さとは何のためなのか。「ヘタレたちよ」は、冒頭と最後に青臭いぐらいのセリフが入ります。MVは海を舞台にしており、夜明けの海辺で幕を閉じます。「青春」を強くイメージさせることを、アイドルポップスとして「ベタ」と見る向きもあるでしょうが、その実、環境が変化していくSTU48を現在進行形で描いた見事なパッケージングであると感じました。

STU48 7th Single 「ヘタレたちよ」MUSIC VIDEO/ STU48【公式】

 カップリング曲も聴いていきましょう。Type A収録の「後悔なんかあるわけない」は、クラシックの要素が前面に出た気品のあるサウンドでありつつ、ポップスとしてもしっかりと成立しています。『ヘタレたちよ』収録曲の中で、音楽面では最大の収穫と感じさせる楽曲です。

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