君島大空が持つ、世界に誇るべき才能 『週刊少年ジャンプ』編集部 高野健が合奏形態ライブの衝撃を振り返る

君島大空、合奏形態ライブの魅力

 君島大空関係者にも聞いてみる。「同期はないんですか?」「はい、よく聞かれるんですが、同期はありません。」

 ただただ純粋に凄まじいグルーヴィな演奏だったのだ。石若駿(Dr)の叩くリズム、新井和輝(Ba)の安定感、そしてこの魔法使いを支えるマルチタレント過ぎる西田修大(Gt)というもう一人の魔法使い。才能の質量が違う。そんな合奏形態。間違いなく世界規模のバンドがそこにあった。

 「遠視のコントラルト」。重いギターリフで始まるこの曲。イントロが始まるや否や観客が揺れるのを感じた。大好きな曲がもっと好きになる。

 そして午後の反射光でアンコールまで終わる。彼はサラッと言う「君島大空、合奏形態でした。」

 そんな、もっと誇っていいのに。もっと、演奏していいのに!

 あまりにもクールな幕引きだったが、映画も落ち着いて観られない私が、2時間以上完全に集中しこの空間に取り込まれていたのであった。

 ライブのあと、自分の感性が全て蘇ったような気がした。久々に感じた風の音、肌寒さ、街の匂い。書くのも恥ずかしいようなことだが、本当にそんなようなことを思った。この疲れた体に、彼の音楽は福音をもたらした。毛穴がすべて開き、身体中の神経が研ぎ澄まされたような感覚。ありがとうございます。あなたと同じ時代に生まれて僕は幸せです。

 もう多くを語る必要はないと思う。

 これを観てくれている読者の方がひとりでも彼の音楽に触れてくれることを祈りたい。

■高野健
1991年生まれ。大学院卒業後、2016年に株式会社集英社に入社。
第3編集部少年ジャンプに配属され『鬼滅の刃』『ゆらぎ荘の幽奈さん』などのタイトルを担当し、現在は『ONE PIECE』『PPPPPP』を担当。週刊少年ジャンプ内の音楽専門記事『ROCK THE JUMP』も担当している。

■リリース情報
1stアルバム『映帶する煙』
発売中

1.映帶する煙
2.扉の夏
3.装置
4.世界はここで回るよ
5.19°C 
6.都合
7.ぬい
8.回転扉の内側は春?
9.エルド
10.光暈
11.遺構
12.No heavenly

■公演情報
君島大空独奏遠征春編「箱の歩き方」
2023年3月18日(土)滋賀県 大津市伝統芸能会館 能楽堂
2023年3月19日(日)京都府 紫明会館
2023年3月21日(火)愛知県 K.D ハポン
2023年4月22日(土)愛知県 文化フォーラム春日井・ギャラリー
2023年4月23日(日)静岡県 鴨江アートセンター 301号室

ビルボードライブ公演
2023年5月3日(水・祝)
神奈川・ビルボードライブ横浜
1stステージ OPEN 15:30 / START 16:30
2ndステージ OPEN 18:30 / START 19:30

2023年5月5日(金・祝)
大阪・ビルボードライブ大阪
1stステージ OPEN 15:30 / START 16:30
2ndステージ OPEN 18:30 / START 19:30

チケット:
サービスエリア 6,400円
カジュアルエリア 5,900円(1ドリンク付)

Twitter:https://twitter.com/ohzr_kshm
Instagram:https://www.instagram.com/ohzora_kimishima/
YOUTUBEチャンネル:https://www.youtube.com/@ohzorakimishima7243
君島大空広報Twitter:https://twitter.com/ohzrkshm_info?s=21&t=fHvy4xTdXq9wKh8ryrGUoQ

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