DURDN、早耳リスナーの間で広がる“新感覚なJ-POP” 『Spotify Early Noise 2023』に選出された気鋭のユニットに注目

『Early Noise』選出、DURDNに注目

 その年に活躍が期待される気鋭のアーティストを選出し、過去には、あいみょん、Official髭男dism、King Gnu、藤井風、Vaundyなども輩出しているSpotify『RADAR:Early Noise』。その2023年に選出された10組のうちの1組が、DURDN(ダーダン)である。

 結成は約2年前、2021年の1月。IZ*ONEなどへの楽曲提供を行うトラックメイカーのSHINTAとトップライナーのyaccoという同じ専門学校出身のふたりによるプロデュースデュオ・tee teaが、知り合いを通じて出会った韓国をルーツとするシンガー・Bakuと組んだユニットがDURDNだ。ちなみに、グループ名の由来はブラッド・ピット演じる映画『ファイト・クラブ』の主人公、タイラー・ダーデンからきている。

 結成とほぼ同時にシングル「Conflict」をリリースし、そこからいきなり12カ月連続という怒涛の配信リリースに突入。ほぼノープロモーションながら、ソウル、R&B、ロック、ヒップホップ、ジャズ、EDMといった様々なサウンドをミックスした“J-POP×K-POP”、ともいうべく現行のトレンドと呼応するトラック、時折話し言葉をメロディに乗せたようなフレンドリーなラインが登場する中毒性のある歌詞、Bakuのアンニュイだが確かな存在感を放つ歌声といったDURDNの表現は、主にSpotifyのプレイリストを通じてじわじわと広がっていった。

DURDN - Conflict [Official Lyric Video]

 蔦谷好位置が「2021年よく聴いた、好きな曲」として、2ndシングル曲「捨てたらいい」と9thシングル曲「All of You feat.TAKUMI」をプレイリストに入れていたり(※1)、昨年8月リリースの14thシングル曲「何年後も」が、過去にYOASOBI、Awesome City Club、flumpoolなどの楽曲が起用されたダイハツ タフトTVCM「TOUGH LIFE」篇に起用され、DURDNにとって初のタイアップソングに。

DURDN - 何年後も (Official Music Video)

 昨年9月リリースの15thシングル曲「WARUNORI」のMVに、大阪を拠点にしながら古着・ファッションに関する動画などで人気を集めるクリエイターグループ/YouTuberのポーカーズが出演したことも、幅広い層にDURDNの名が広がるきっかけとなった。

DURDN - WARUNORI (Official Music Video)

 また、yamaの2ndアルバム『Versus the night』収録の「マスカレイド」を楽曲提供していたり、乃木坂46「Hard to say」をtee teaがプロデュースし、アイドルポップと真正面から向き合ったことも、DURDNの存在感を強める後押しになっただろう。

 12月には初のホリデーソングとして「年の瀬に」を配信し、2021年と2022年で合わせて実にシングル16曲、EP2枚をリリースした。メジャーデビュー曲「イカしてる」のオリエンタルな旋律が中毒性を放つディスコサウンドや、「WARUNORI」での低音のベースラインと80’s風の軽やかなダンスポップに代表されるように、楽曲ごとに新たな引き出しで刺激を与えてきた。

DURDN - 年の瀬に (Official Music Video)

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