ボーイズグループに今求められるものは? 「iCONZ」「WARPs DIG」「&AUDITION」……令和発オーディションの多様化
近年、オーディション発のボーイズグループが活躍を見せている。メンバーたちの懸命な表情をや、切磋琢磨しながらデビューを目指す姿は、観ている人たちの心を動かす。そんなオーディションも多様化しつつある。今回は、直近で注目を集めたオーディションから、今後のスターを輩出しそうな新しいオーディションをピックアップし、その魅力に迫っていきたい。
LDHからニュースターを『iCON Z』
LDH史上最大級のオーディションと言われているのが『iCON Z』だ。未来を担うZ世代の「Z」をキーワードに、新たな才能を発掘。日本のみならず、アジア、世界で活躍できるグループを目指す。
総合プロデューサーはEXILE HIRO、プロジェクトリーダーとなるのはパフォーマーでもあるEXILE AKIRA。第一線で活躍するエンターテイナーが、新たなスターを見出すというのは、現在のオーディションのひとつのトレンドと言えるのかもしれない。
また、全体の中から合格者を選び、グループを作るのが一般的なように思うが、『iCON Z』は少し異なる。男性部門では三次審査を通過した20名で4グループを組み、四次審査を経て3グループが残る。この3グループで最終審査を戦うわけだが、舞台となったのが日本武道館である。
おまけに、武道館での審査にはオーディションに出るメンバーだけではなく、現在デビューし活躍をしているLDHのグループが続々と登場。オーディションというよりは、LDH総出のライブと言った様相である。もちろん、観客を入れているわけだが、プレッシャーは倍増しそうだ。オーディションを行っていく中で、どれだけスター性があるかだけではなく、成長幅、最終的に会場でどれだけ観客を沸かせられるか、というパワーも求められているのかもしれない。
斬新なオーディションスタイル「&AUDITION - The Howling -」
HYBE LABELS JAPAN主催のオーディションが『&AUDITION - The Howling -』だ。HYBE LABELS JAPAN初のグローバルボーイズグループとしてのデビューを目指す。ひとつの特徴として挙げられるのは、すでにデビューが決定しているメンバーがいるということ。ENHYPENを輩出した『I-LAND』に参加していたメンバー4人はデビューを決めている。そのほか、オーディションに参加する11名をあわせて、計15名が参加者となる。
『&AUDITION』のもうひとつの特徴は参加者全員が力を合わせなければ、デビューを叶えることができないというシステムだ。
メンバーはミッションの中間チェックと本番でのパフォーマンスを終えたあとに、「&BALL」が渡される。そのボールはそれぞれに対する評価になるわけだが、このボールを「&RING」に入れ、最終ミッションまでに「&RING」をいっぱいにしないと、デビュー自体が白紙になるというもの。足を引っ張り合うなんてもってのほか、自分の努力が全員の運命を左右することになる。ある種、互いにプレッシャーをかけあうことにもなるわけだ。また、「&BALL」がいくつ必要なのか、ではなく「&RING」を満たす、という観ている側からも先行きが見通せないだけに不安と期待が大きくなったのではないだろうか。
東京ガーデンシアターで行われたファイナルラウンドを経て、すでにデビューが決定していた4名に5名が加わり、9名で「&TEAM」として活動していくこととなった。