DOBERMAN INFINITY、5本のマイクで届けた“本当に大切なもの” KAZUKIソロデビューも明かされた『LOST+FOUND』ツアー
ほどなくして、アンコールは「オトコ白書」でスタート。ジャマイカのミュージシャンが演奏する本場のスカグルーヴの上に“笑える男の生態”がラップされた同曲だが、ライブではコミカルさ増し増し。終始クールな美声を貫いたKAZUKIも、いつか先輩4人のように自分の過去を笑いながら歌ってほしいものである。
その彼が「これからも大切にしたい曲」と話して歌われたのは「ずっと」。壮大な最後のサビへ、全員が1フレーズずつ繋いでいく場面はドラマティックだった。
ここで本公演のライブ音源リリース、DVD発売を告知する映像が入る。そして、もうひとつの告知として、KAZUKIらしきシルエットが歩いているビデオが流れ、息を呑んで見守ると、2023年からKAZUKIのソロ活動がスタートするという発表がされたことで、客席からは大きな拍手が贈られた。メンバーも「超楽しみ」と祝福。新たな展開にも期待したいところだ。
「しょうもない感情をLOSTして、自分が自分でいられる場所をFOUNDしました。皆さんも自分らしくいられる環境で毎日を楽しく過ごしてください。もし、しんどいなと思ったらまた遊びに来てください。俺らが思い切り楽しませるので。こんな時代に負けんなよ!」(KUBO-C)
「アリーナツアーをやって、これからというときにコロナ禍になったのでつまづいてしまったかもしれません。でもゼロから始めればいい。ここから積み上げて、最高の景色を皆さんと見たいです。もう僕たちは止まることに飽きました。全速力で突き進んでいきます」(GS)
「僕はラッパーとしてのゴールを決めてないです。限界までまで想いを伝えたいと思います。『LOST+FOUND』というテーマが、もっと自分のリリックで誰かの人生を変えたり、背中を押せるラッパーになりたいと改めて思わせてくれます。また気合い入れてラップを書いてくるので、その時はよろしくお願いします」(P-CHO)
「アルバムを作ってツアーを始めて、この3カ月だけでも色々なLOSTとFOUNDがありました。自分たちも変わり続けるし、変わりたくないものもある。このツアーでもらったパワーをもとに、また熱いアルバムを作って、またツアーをしたいと思います。僕たちもやるべきことをやっていくので、皆さんも夢や目標に向かって頑張ってください。俺もまた頑張っていきます。次こそは声が出せると思うので、その時は今日よりもヤバいパワーでまた遊びましょう」(SWAY)
「この世界に入って9年、思い描いていた理想と比べて自分が未熟だと焦りを感じることもあります。でも、それに向き合って、もがいて生きないと前進できないことを『LOST+FOUND』の制作で理解できました。僕たちDOBERMAN INFINITYも毎日不安があったり、迷いつつ、最後に誰よりも高く飛んでやると信じて、5人で力を合わせてしぶとく戦っています。逃げ出したくなる日があっても、僕たちが同じ気持ちでともにいますから、頑張っていきましょう!」(KAZUKI)
胸が熱くなるそれぞれのメッセージを経て「始まりの途中」で、東京公演は幕を閉じた。このツアーが終わってからも彼らのLOSTとFOUNDの日々は続いていくだろう。しかし、今日のステージが彼らの輝かしい未来への布石となることを願うばかりだ。