映画『夏へのトンネル、さよならの出口』トーク付き試写会レポ eill×富貴晴美×松尾亮一郎が明かした音楽面でのこだわり
映画内ではもう一つの挿入歌として、eillが2020年にリリースした「片っぽ」のアコースティックバージョンが使用されており、制作プロデューサー・松尾氏によれば、もともと使う予定ではなかったが、編集時にOPシーンに当てはめてみたところぴったりだったことで急遽使用が決まったという裏エピソードも飛び出した。また終盤にかかるインスト版「片っぽ」は原曲とは違い映画ではオーケストラサウンドでリアレンジされ、「素晴らしくて号泣した」とeill。アレンジを手がけた富貴は、「eillさんに片思いをするような気持ちで、アレンジさせてもらいました」と語った。
今観終えたばかりの映画の音楽を作曲した本人たちが制作秘話を語るというレアな体験に、うなずきながら興味深そうに聞き入った観客。eillは映画公開の翌日9月10日からツアー『eill “Solo Trip -9-” LIVE TOUR 2022』を開催。富貴は、10月から放送予定のNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』や、アニメ『新米錬金術師の店舗経営』の音楽を担当するそう。映画『夏へのトンネル、さよならの出口』の主題歌や音楽への興味が、さらに広がるイベントになった。