ミライアカリ、朝ノ瑠璃、花鋏キョウ、雨ヶ崎笑虹……本日スタートの「バーチャルTIF」出演アイドルを徹底紹介

 2022年現在、もはやバーチャルな存在を全く知らないという人は少ない。それぞれの分野に裾野を広げる彼らは、今や普遍的と言えるまでの存在になった。そんな中、早い段階からその存在を受け入れていたのがアイドルシーン。年に一度のアイドルの祭典『TOKYO IDOL FESTIVAL』では、2020年より「バーチャルTIF」と題してバーチャルアイドル専用のステージを設けている。

 今年「バーチャルTIF」に出演するアイドルたちは、バーチャル界でも粒ぞろいのメンバーが集結。「なんだかわからないから観なくていいや」では、もったいない。今年「バーチャルTIF」に出演する彼女たちの魅力をご紹介しよう。

ミライアカリ

 まずは日替わりのメインMCから。ミライアカリは、バーチャル黎明期に“四天王”と呼ばれたうちの一人にして、バンダイナムコのレーベル<GOOM STUDIO>所属のアーティスト。昨年の「バーチャルTIF」でもメインMCを務めていた。ココロヤミという別人格も持っており、今回はそちらも出演する。

【ミライアカリ】一心同体 - official MV -【ココロヤミ】

 ふわふわした言動ながら時に過激な下ネタも駆使するスタイルで、企画動画をコンスタントに投稿している。“清楚かわいい”から“パワフルかっこいい”まで幅のある表現ができ、歌動画のコメント欄にはギャップに驚く声が並ぶ。ココロヤミは、ダウナーで脱力した声が特徴で、ラップをパフォーマンスする。バーチャルアイドルの中でもかなり体を張っているので、頑張る姿を応援したい、という人に刺さるアーティストだろう。

朝ノ瑠璃

 同じくメインMCの朝ノ瑠璃は、「朝ノ姉妹ぷろじぇくと」の長女。一人称は「お姉ちゃん」で、愛称は「るりねぇ」。VTuberとして活動する傍ら、声優としても活動しており、7月より放送がスタートしたアニメ『邪神ちゃんドロップキックX』(テレビ東京系)では新キャラクター・エキュート役を務めている。昨年の「バーチャルTIF」には演者として出演していた。

【歌ってみた】サヨナラノツバサ ~the end of triangle~/Covered by 朝ノ瑠璃&MaiR)【映画「劇場版マクロスF 恋離飛翼~サヨナラノツバサ~」より】

 面倒見の良い性格で、「朝ノ姉妹ぷろじぇくと」と運営を同じくする個人VTuberが集まった事務所、「ぶいせん」では先輩としてお姉ちゃんらしい姿を見せている。ゲームや雑談の配信もする一方、活動の中心は歌。芯のあるミドルボイスと透明感のある高音を特徴としていて、『戦姫絶唱シンフォギア』やSound Horizonの楽曲などでパフォーマンスが映える。長期に渡って定期ラジオを行っており、トークも軽快でタイムキープも抜群。MCとしてこの上ない人選だろう。

花鋏キョウ

 3人目のメインMC・花鋏キョウはRe:AcT所属のバーチャルアーティスト。歌を軸にした活動が一貫しており、告知と歌枠などを除けば、ほぼ“歌ってみた”とオリジナル曲を投稿している。彼女もまた2021年の「バーチャルTIF」で演者を務めた一人だ。

Under - 花鋏キョウ【MV】

 透明感の奥にある深く静謐な声質もさることながら、何と言っても特徴はその表現力。広い音域と複数の声色を持ちながら、その時に最もふさわしいものを選んで使えるのが驚異的だ。ライブイベントの他にはトークの機会が少なく、今年5月に行われた活動復活ミニライブでも「喋るのは苦手」とこぼしていた彼女だが、逆に言えば今年の『TIF』はそれだけ貴重な場でもある。レアな姿にも期待したいところだ。

雨ヶ崎笑虹

 雨ヶ崎笑虹は、TIF裏チャンネル『あしたアイドルになぁれ!』 番組MCを務めているバーチャルアイドル。当初「バーチャル蠱毒」と呼ばれて苛烈を極めたAVATAR 2.0 Projectのオーディション『最強バーチャルタレントオーディション〜極〜』を勝ち抜いた猛者の一人だ。『バラいろダンディ』(TOKYO MX)でお天気キャスターを務めていた経験もある。出演予定だった昨年の「バーチャルTIF」は台風の接近によって中止になっており、今回はリベンジ参戦となる。

雨ヶ崎笑虹『Rain*2Bow』(オリジナル曲)【1周年 記念MV】

 個人チャンネルでの配信や動画だけでなく、外部企画やオーディションにも多く出演している。少し舌っ足らずなトークながらも、数々のSHOWROOMイベントを勝ち抜き、『あしたアイドルになぁれ!』MCを続けている実力は折り紙付き。ここまでMCやトークについて触れてきたが、『TIF』では綺麗で伸びやかな歌声に驚かされることになるだろう。

えのぐ

 えのぐは、鈴木あんず、白藤環、夏目ハル、日向奈央の4人からなるVRアイドル。様々な活動と並行することの多いバーチャルアイドルの中で、明確にアイドル活動を主軸にしたグループだ。バーチャルステージができる前の『TIF2019』への出演や、「BRAVER」が2021年高校野球 都道府県別大会テーマソングに選出された経歴など、まさにバーチャルアイドルを牽引してきた存在と言えるだろう。今回は、お台場のリアルステージにも出演する。

【アニメMV】えのぐ - BRAVER(2021年高校野球 都道府県別大会テーマソング)[Official Music Video](MV Size)

 カバーが主軸のVTuberとは一線を画した正統派のアイドルで、歌ってみた動画よりもオリジナル曲のほうが多い。引っ込み思案を変えるためにアイドルになったあんず、パワフル元気系のたまき、ちょっと抜けたところもあるハル、クール癒し系のひなおと、それぞれ違った魅力を持った4人が、“アイドル”をまっすぐに追い求める姿は、リアルもバーチャルもなく推せる。

NHOT BOT

 NHOT BOTは、Sony Musicとbilibili合同の「バーチャルシンデレラプロジェクト」から生まれたグループ。両企業のサポートのもと、指原莉乃がクリエイティブディレクターを務める1年間限定のプロジェクトだ。中国で人気を博している神楽めあ、花園セレナ、緋赤エリオの3人に、オーディションを勝ち抜いた雨音るな、UzuMe、星羅ミントを加えた6人が所属している。神楽めあ、花園セレナは単独での『TIF』出演経験もある。

【MV】NHOT BOT / 明日君の手を握れたなら

 日本と中国の両国で大きな支持を得ている神楽めあは、自分が汚れ役を買って出てでも笑いを取る強烈なキャラクターで、界隈の中でも“芸人枠”とされることが多い。清楚枠に見える花園、緋赤もツッコミを入れるというよりは悪ノリすることが多く、新人3人もそれに続くので、話している様子だけ見るとかなりバラエティ寄りのグループだ。しかし、パフォーマンスは王道可愛いアイドル。バラエティ企画を見ているほどそのギャップが楽しいグループと言えるだろう。

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