E-girls、Girls²、iScream……Dreamから続くLDHガールズグループ史 『iCON Z』での新グループ誕生前に振り返る

 LDHによるオーディション『iCON Z ~Dreams For Children~』のガールズグループ部門が本章を迎えている。同オーディションに密着した『~夢のオーディションバラエティー~ Dreamer Z』(テレビ東京系)では、7月中旬時点で候補生が20人に絞られた。最終的には5人が選ばれ、グローバルなガールズグループとしてデビューすることになる。

 EXILEや三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEが所属するLDHにおけるガールズグループといえばやはり、『NHK紅白歌合戦』に複数回出場したE-girlsが主に知られていると言える。EXILE HIROの発案の下で2011年に始動したE-girlsは、活動当初から「歌・ダンスのスキルを徹底的に磨き上げること」を競争戦略として掲げたグループであった(※1)。女性アイドル市場が群雄割拠の様相を見せ始めていた当時。E-girlsはその確たる実力はもちろんのこと、親しみやすく可愛らしいだけではないゴージャスなビジュアルなども相まって男女問わない人気を獲得した。

 そんなE-girlsを含め、本稿ではこれまでにLDHが輩出してきた主なガールズグループを紹介。それぞれの特色について、簡潔ながら振り返っていく。

 まずはブレイク以前のEXILEとも活動を共にしており、長い歴史を持つDream。元はavexのオーディションで選ばれたグループだったが、苦労の多かった下積み時代にavexから解雇通告を受けるなど紆余曲折を経てLDHに移籍、2010年にメジャー再デビューを果たした。四つ打ちのエレクトロポップや明瞭でメリハリの利いた歌声とダンスには、すでに後のグループにも通じるスキルとスタイルが垣間見える。後にE-girlsが始動してからもDreamとしてのリリースを続けていたが、体制変更に伴い2017年に活動を終了。

Dream / Perfect Girls

 2008年に結成後、下積みを経て2011年2月にデビューしたのがHappiness。初期はポップで爽やかな楽曲をメインとしていたが、8thシングル曲の「Holiday」がヒット。以後はガールクラッシュな方向性に活路を見出し、ロウの利いたヒップホップやロックチューンで個性を放った。なお現在は新体制となり、今年2月に新曲「Everything」を配信リリース。本格的に再始動した。

Happiness / Holiday

 作品やライブにおける統一された世界観が特に色濃かったのが、2011年10月にデビューしたFlower(当時はFLOWER)。童話をモチーフにした「白雪姫」や「紅のドレス」など、メロディアスな楽曲と幻想的で情緒深いパフォーマンスが人気を博した。2019年に惜しまれつつ解散。

Flower 『白雪姫』 3/4発売 2ndアルバム『花時計』

 そしてDream、Flower、Happinessの3グループを中心に構成されたプロジェクトとして始動したのがE-girlsだ。「Follow Me」「ごめんなさいのKissing You」などキャッチーで耳に残る楽曲を中心にヒットを飛ばし、また「E.G. Anthem -WE ARE VENUS-」などEXILEの妹分らしいダンスチューンでスキルの高さを明示。多くのファンとフォロワーを生み出したが、2019年に2020年末をもっての解散を発表。その後コロナ禍に見舞われたことにより、活動延長を希望するファンの声も大きかったが、当初の予定通り2020年末の配信ライブを最後に解散した。

E-Girls / Follow Me ~Short Version~
E-girls / 「ごめんなさいのKissing You」 ~Short ver.~

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