Hey! Say! JUMPメンバー分析 第6回:知念侑李、“THEアイドル”としての資質と努力家の一面

 通算9枚目のオリジナルアルバム『FILMUSIC!』を8月24日にリリースするHey! Say! JUMP。「音楽×映画」をテーマに、豪華アーティスト陣がインスピレーションを受けた映画ジャンルをもとに楽曲を書き下ろしたとのことで、Hey! Say! JUMPがどのような化学反応を見せてくれるのかにも期待が寄せられる。また、9月からライブツアー『Hey! Say! JUMP LIVE TOUR 2022 FILMUSIC!』の開催も決定するなど、盛んな活動を見せる彼らの魅力にフォーカスする。第6回は知念侑李。

アイドルとしての要素をふんだんに携えた逸材

 まさに“THEアイドル”というに相応しい愛嬌と、類い稀なる運動神経が生かされたキレのあるダンスに伸びやかな歌声を併せ持つ知念侑李。幼少期に嵐のコンサートで大野智が踊っているのを見て、ダンスを仕事にしたいと思うようになったという。また事務所へ入所後、ジャニーズJr.の番組に出演していた山田涼介のパフォーマンスを見て「この人と一緒に踊りたい」と、静岡から上京を決意した(※1)。そんな憧れの山田と同じグループでデビューを掴んだ。

 運動神経の良い人材が揃ったジャニーズの中にあっても、知念の身体能力の高さは群を抜いている。体操選手としてオリンピック出場経験もある父親と、ダンス教室の先生をしていた母親の元で、幼い頃から英才教育を受けていた知念。彼のダンスは、体幹によってブレない軸とキレ、指先まで神経の行き届いた動きを見せる。アクロバットも得意とし、その完成度の高さで多くのファンを魅了。運動神経を生かし、冠番組『いただきハイジャンプ』(フジテレビ系)を筆頭にバラエティでも活躍を見せている。自身がプレゼンターを務めた『世界体操・世界新体操2021』テーマソング「Sing-along」では、初の振り付けにも挑戦した。

Hey! Say! JUMP - Sing-along [Official Music Video Short Ver.]

 また、柔らかな声質ながら安定した音程と声量を持ち、華のある歌声も彼の持ち味だ。デビュー曲「Ultra Music Power」のソロパート〈風を切れ〉での高音ボイスが世にインパクトを残したが、近年では「hearts color」で低音の歌声を響かせるなどファンをいい意味で驚かせた。激しいダンスを伴う楽曲でも、安定感のある歌声でグループのパフォーマンスを支えている。

俳優としても着実にステップアップ

 ジャニーズ事務所入りのきっかけとなった大野との共演を目標にし、2017年には大野主演の映画『忍びの国』で悲願の共演を果たした知念。時代劇に初挑戦した映画『超高速!参勤交代』シリーズでは、弓の名手・鈴木吉之丞役として長い弓の扱いに苦戦しながらも練習を重ねたり、華麗な殺陣を披露したりなど見事に役を演じきった。

 俳優としてさらにステップアップを感じたのが、自身が主演を務め、中川大志や小松菜奈と共演した映画『坂道のアポロン』。作品の肝となる演奏シーンに向けて、ピアノを猛練習したという。一番の課題と思われていたセッションについても、中川と切磋琢磨しながら練習を重ね、「撮影しているだけでグっとくる現場だった」と見事に三木孝浩監督からの期待に応えた(※2)。俳優としての活動でも、知念の努力家である一面が窺えた。

「坂道のアポロン」予告編

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる