Roselia、5人の提示した“バンドの未来” 新機軸のサウンドで圧倒した『Episode of Roselia』DAY2レポ
相羽が「私たち5人の音でなら、あなたたちの思いも一緒に進むことができるわ」と力強く話すと、「“UNIONS” Road」へ。イントロでのハンドクラップ、間奏での相羽のハンドサインに客席が応えると「ありがとう」と声に出さずに返す姿、他のメンバーも客席に向け笑顔を見せるなど、ステージと客席の距離が一層縮まった。そして静かに「Singing “OURS”」へと続く。ファンと紡いできた物語と絆を強く感じさせる、感動的な2曲となった。
メンバーそれぞれが観客への感謝を告げ、鳴り止まない拍手に会場が包まれる。いよいよ本編最後の曲だ。「上げているブレードを青に変えてくれるかしら?」と語りかけ、陽が落ちてきた客席を青に染めると、新曲「ROZEN HORIZON」が披露された。ステージ上の熱をぶつけるかのように青い炎の特効が放たれ、会場の熱狂とともに相羽のボーカルは力を増す。驚異的なロングトーンをパワフルに響かせ、本編を終えた。
アンコールの拍手に続いて、「キャラくず」の後半がスクリーンに流れる。予想を超えた最終結果に、客席からも大きな笑いと拍手が起こる。演奏では終始凛とした強さを見せつけてきたRoseliaだが、バラエティでは面白さやかわいらしさを覗かせ、ギャップでもファンを楽しませた。
映像が終わると、5人はライブTシャツをアレンジした衣装に着替え、笑顔で再登場した。今後の予定などの告知を終え、「Roseliaの音楽をこれからも聴いてほしいです。また私たちに会いにきてくれますか?」と問いかける。客席から拍手が返されると「私たちはRoseliaを心から愛しています」と語り、感謝を告げた。さらに「あなたたち、Roseliaにすべてを賭ける覚悟はある?」とシャウトすると、「Song I am.」がスタート。すっかり暗くなった会場に、色とりどりのペンライトが激しく灯された。衰えることのないパワフルな演奏、感情をむき出しにした歌声、激しさは増すばかりだ。
その勢いのままに最後の曲「LOUDER」が奏でられると、スクリーンには5人のこれまでのライブでの歩みが記された映像が映し出される。Roseliaの“これまで”と“これから”を示した2日間を締めくくるに相応しい演出と言えるだろう。
5人揃って会場の隅々にまで挨拶をし、最後は生声で感謝を告げると、大きな花火が打ち上げられる。あたたかい笑顔と共にステージを去り、Roselia熱狂の2日間の幕がおりた。
音楽によってステージと客席が一つとなる様は、一つの生命体のようだ。楽曲の持つ力はもちろんのこと、キャラクターとキャストが音楽を通しシンクロし、同じ感情を共有している姿が胸を打つ。何より、ライブ後半になるにつれ増していくエネルギーに圧倒された。この日提示されたRoseliaの未来は、どのような音となって私たちの元へ届くのだろう。その未来の音が心から楽しみになる熱いライブであった。