Snow Man「ブラザービート」、関ジャニ∞「関風ファイティング」……ジャニーズ×チャイニーズテイストの楽曲はなぜ人気?

チャイナテイスト満載の「関風ファイティング」は後輩も歌い継ぐ名曲

 よりコテコテのチャイナ曲は2006年にリリースされた関ジャニ∞の「関風ファイティング」だ。冒頭ブルース・リー風の「アチャー!」というシャウトから始まる同曲は現在でもファンに人気の楽曲だ。年末恒例となった『ジャニーズカウントダウン』のメドレーをはじめ、後輩グループのライブなどでもパフォーマンスされている。

 同曲はメロディも聴き覚えのあるチャイナ風であり、歌詞も〈笑っチャイナ〉、〈恋に破れて涙ポロポロチャイナタウン〉〈ドラゴンが舞い降りて〉などあらゆるところにチャイナテイストが盛り込まれているが、決して面白ソングとしてだけで終わらないのは、彼らの秀でた表現力によるものだ。失恋した男性の心情を切なく歌い上げた耳にも心にも残る名曲である。

キレキレダンスやアクロバットで一度見たら忘れられない「考えるな、燃えろ!!」

 関ジャニ∞の後輩であり、歌やドラマに加えバラエティでも活躍中のジャニーズWESTにもチャイナ風の楽曲がある。2017年にリリースした「考えるな、燃えろ!!」はメンバー主演ドラマ『炎の転校生REBORN』(Netflix)の主題歌だ。楽曲は特撮ヒーローソングを彷彿させるキャッチーなメロディながら冒頭や間奏部分に「アチャー!」「ウッ、ハッ」などの掛け声と、少林寺風の振り付けが楽しい。最後に「アチャー!」の雄叫びでしめるエンディングもインパクト大である。しかし同曲も歌唱力に定評のある7人が思い切り歌い、キレキレのダンスとアクロバットと共にパフォーマンスすることで、一度聴いたら忘れられなくなる楽曲である。ちなみに彼らには2017年にリリースした7thシングル『お~さか☆愛・EYE・哀』通常盤のカップリング曲で「PARA!PARA!チャ~ハン」というパラパラのメロディに乗せて炒飯の作り方を歌うという、文章で表現することが非常に難しい名曲もある。

 Hey! Say! JUMPの「SHen SHera Shen」にも〈パンダリロン〉という歌詞があり「パンダリロン(理論)」とも受け取れるうえに、間奏にも少しだがチャイナ風のアレンジがあるように思う。しかし、こちらはメンバーもラジオ番組などで「特に意味は無い」と告白していることからこちらはチャイナ風アレンジではなく、インドコンセプトだったNEWSの「チュムチュム」と同じく魔法の呪文系に分類されるのかもしれない。

 日本人にとって幼い頃から身近に感じているチャイニーズリフは親近感もあり、耳にするだけでイメージしやすい特徴がある。しかしながらそれだけでは終わらず、それぞれのグループの個性やパフォーマンススキルをプラスすることで、誰からも注目される楽曲として親しまれているのではないだろうか。今後も様々なテイストの楽曲で楽しませてくれることを楽しみにしたい。

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