日向坂46、現22人体制ラストシングル「僕なんか」に溢れるグループ愛 小坂菜緒や渡邉美穂へのメッセージを読み解く

 卒業する渡邉は3列目の真ん中に立つ。渡邉は自身のポジションについて「全員のことが見える位置 とても素敵な場所を頂きました 常に先陣切って走り続ける1期生 ここまで共に歩んでくれた2期生 どんどん成長を感じさせてくれる3期生 皆の背中が大きく見えて頼もしいです」とブログに綴っているが(※1)、グループ愛の強い、彼女らしい言葉の選び方のように思う。

日向坂46『僕なんか』

 日向坂46は今後4期生が加入する予定だ。紛れもなく今作が最後の22人でのシングルとなる節目の楽曲。センターの小坂は「次の新しい幕開けっていう面では、またここに立って日向坂を支えられる人にもう一度なりたい」と思いを語っていたが(※2)、この作品が次へのステップになることを、メンバー全員が願いながらパフォーマンスしているのではないだろうか。曲の最後では散々リフレインした“僕なんか”という否定的な言葉を「もう二度と言いたくない」と歌う。そのフレーズが、明るい未来を予感させてくれた。

 面白いのが、今作の1列目は「か(上村)-さ(佐々木久美)-こ(小坂)-さ(佐々木美玲)-か(金村美玖)」という布陣を組み、「小坂」を「こさか」で挟んでいるところ。さらに、2列目真ん中には「さ(齊藤京子)-か(加藤史帆)」が配置され、“こさかトライアングル”が組まれていると解釈することもできる。“おかえり”の気持ちもたくさん詰まった、心に染みる作品だ。ここからまた始まる日向坂46のストーリーを楽しみにしたい。

※1:https://www.hinatazaka46.com/s/official/diary/detail/43393?ima=0000&cd=member
※2:『日向坂で会いましょう』(4月3日放送回)より

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