BTS、有観客ライブでARMYと念願の再会  “HOME”へと帰ってきた『PTD』ソウル公演レポ

BTS、ARMYと念願の再会

そう遠くない未来に、また会えると信じて

V
SUGA
RM
JUNG KOOK
JIN
JIMIN
J-HOPE
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SUGA
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JUNG KOOK
JIN
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J-HOPE
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 終盤は、バンダナ模様の衣装に着替えて「もう少し近くに行きますね」と分かれてトロッコに乗り込む。「Telepathy」「Outro:Wings」を歌いながら一人ひとりのARMYに視線を配っているのが窺えた。その彼らの真剣な眼差しを見ていると、J-HOPEが発した「ライブは、みなさんがいないと意味がないと思いました」の言葉がより重く心に響く。

 ARMYを近くに感じたことでエネルギーチャージをしたのか「Stay」「So What」「IDOL」と続くラストスパートでは、7人が持てる全てのパワーを振り絞るように踊り歌う姿があった。こぶしの効いたJIMINの歌声に、負けじとシャウトするSUGA。JINとVは一触即発を窺わせるように見つめて笑い合う。

 高まる熱気そのままに「Mikrokosmos」に合わせたClapperイベント、ARMYTIMEを経て、アンコールへと突入。「HOME」「Airplane pt.2」「Silver Spoon」「Dis-ease」とテンションの上がる楽曲が続くと、RMの“トレンディ”なラップに合わせてJINがぐるぐる回って飛び跳ねたり、奇想天外な動きを見せるVに思わず「こんな曲?」とツッコミつつ吹き出してしまうJUNG KOOK。「僕らだけ楽しんでる?」なんて言葉が出るほど、彼らの大暴れっぷりが楽しい時間が流れた。

 その後も、お決まりのウェーブチャレンジをしてみたり、3月9日に誕生日を迎えたSUGAへのハッピーバースデーを歌ったり……と、有観客ライブでやりたかったことを次々にトライしていく7人。持てるだけのパワーを出し切った彼らは、最後のメンバー挨拶ではまるで宴会場のように座りこみ、1人ずつ立って話すスタイルになっているのも微笑ましい光景だった。

 7人の口から語られるのは、歓声がない中で本当にARMYが楽しめたのかという懸念ばかりだった。それは終演後、JUNG KOOKがInstagramで率直な想いを語った動画でも伺い知れる。それだけ彼らにとってARMYと過ごすコンサートは、かけがえのない大事なHOMEなのだということだろう。

 ラストソングはもちろん「Permission to Dance」。RMは「みなさんがいて完成する曲です。それぞれの場所で一緒に踊ってください。待ってたらいつか春がやってきますので!」と、まだ直接会えていないARMYにも心をくばる。その間もVがJIMNをおんぶするなど、おふざけっぷりも健在だ。「時間だよ、もう!」と言いながら、よっぽどステージを去るのが名残惜しいのか、観客の存在を何度も確認するように指を指したり、投げキスを繰り広げていく7人。

 まだすべてが元通りとはいかないけれど、着実に距離は縮まっている。そんなふうに思わせてくれるソウル公演だった。きっとそう遠くない未来に、また彼らと同じ時間を過ごせるはず。そのときには、彼らが心から安心できる歓声を届けよう。ARMYにとってもまた彼らとの再会に向けて、決意の固まるライブになったはずだ。

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