『ミラベルと魔法だらけの家』挿入歌「秘密のブルーノ」、ディズニー初バイラルヒットの要因は? 「Let It Go」などと比較

『ミラベル~』挿入歌ヒットの要因は?

 「秘密のブルーノ」は、舞台『ハミルトン』や『イン・ザ・ハイツ』で、トニー賞やグラミー賞などを多数受賞し、ミュージカル映画『モアナと伝説の海』でアカデミー賞にノミネートされた経験を持つ、プエルトリカンの作曲家、リン=マニュエル・ミランダが手がけた。

ミラベルと魔法だらけの家|「秘密のブルーノ」MV日本語吹替版|Disney+ (ディズニープラス)

 スティーブン・スピルバーグ監督が新たに映画化した世界的名作『ウエスト・サイド・ストーリー』でもラテン音楽が多く使われている他、全米ではここ数年ラテンをベースにしたポップミュージックに人気が集まっている。そうした背景もありながら、「秘密のブルーノ」の魅力は、単にラテン音楽であるというところに留まらない。ラテンの心地よいリズムに乗せて、歌い手が変わるたびに歌い方やメロディも変化していくところが最大の魅力だ。その様子は、ループするリズムの上で個性の異なる複数のラッパーがマイクリレーを繰り広げるかのよう。途中でメジャーに切り替わる展開もあり、そこはラッパーと歌姫の共演のようでもある。また海外のポップスシーンでは、1・2・3番で同じメロディを繰り返さない楽曲も多く、ラテンというリズムを使いながら、現代的なポップスとして成立しているところも魅力だろう。

 「秘密のブルーノ」は、ディズニー史上初のバイラルチャート1位を獲得したところが、これまでのディズニーソングとは大きく異なる部分だ。バイラルチャートでヒットするポイントの1つとして一度だけでなく繰り返し聴きたくなる中毒性が挙げられるが、「秘密のブルーノ」はまさしくその塊のような楽曲だと言える。歌詞にたびたび出てくる〈ブルーノ ノーノーノー〉は、何度も聴いているうちに思わず口ずさみたくなる。また冒頭から繰り返されるラテンのリズムは、思わず体を揺らしてしまう。さらに現代の音楽は、TikTokなどSNSでは短く切り取って聴かれることも多いが、「秘密のブルーノ」は聴くパートによって歌い手が変わり、表情も変わる。つまり「秘密のブルーノ」は、バイラルヒットに適した要素満載の、ヒットするべくしてヒットした楽曲なのだ。

『ミラベルと魔法だらけの家』 オリジナル・サウンドトラック ©Disney

■リリース情報
『ミラベルと魔法だらけの家』 オリジナル・サウンドトラック
音楽:リン=マニュエル・ミランダ

【日本版オリジナル・サウンドトラック】(CD)
発売日:2021年12月17日(金)
品番:UWCD-1107
価格:¥2,500+税
仕様:歌詞・対訳・英文コメント訳・ナオト・インティライミ インタビューノート付き
レーベル:Walt Disney Records
発売・販売元:ユニバーサル ミュージック合同会社

■配信情報
海外版オリジナル・サウンドトラック(デジタル・アルバム)
配信日:2021年11月19日(金)
配信:https://umj.lnk.to/EncantoUS_OST

日本版オリジナル・サウンドトラック(デジタル・アルバム))
配信日:2021年11月25日(木)
配信:https://umj.lnk.to/EncantoJP_OST

We Don't Talk About Bruno(秘密のブルーノ)の各国のバージョンを収録したプレイリスト:https://umj.lnk.to/Encanto_WDTAB

■作品情報
『ミラベルと魔法だらけの家』
デジタル配信中
2022年2月18日(金)MovieNEX発売
https://www.disney.co.jp/movie/mirabel.html

公式サイト:https://www.disney.co.jp/movie/mirabel.html

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