KinKi Kidsと吉田拓郎、互いのラジオから感じた変わることのない絆 久々のTV共演への期待も

 今回は少々振り回す形にはなってしまったものの、堂本光一の吉田に対するリスペクトはずっと変わらない。ラジオでも「拓郎さんは、本当“ここぞ”というときにメールくださるんですよ。世の中が大変なときもそうだし、自分の仕事が結構大変なときもそう。察しておられるっていうか、そんなときにポンッとメールをくださって“元気にしてますか? 見てますよ”みたいな感じでくださるんですね。本当にありがたいですよね。ですから、またご一緒できる機会というものを楽しみにしております」と語る。

 さらに、吉田へ送ったメッセージには「人生の大先輩である拓郎さんが、目線を僕たちなんかに合わせてくれていました。そんな素敵な大人に自分もなりたいと思わせてくれたのが、吉田拓郎さんでした」と綴られていたという。この文章に「まあ、正月から泣かせるなコノヤローってね!」と思わず吉田もグッと来たようだ。さらに、この文面中にも「今年、『LOVE LOVE』の(特別)番組が実現するのを心から願っております」と送っていた堂本光一。

 その気持ちは吉田も同じようで、「僕は早速ね、フジテレビのプロデューサーに連絡を取りまして、“光一や(堂本)剛、篠原(ともえ)とも話してるんだけど、みんなやる気満々なんだけど、2月あたりにおいしい甘いケーキでも食べながら、『LOVE LOVE』の特番について打ち合わせしないですか?”と送りました」と、実際に動き始めていることを報告。すると、プロデューサー側からもテレビ局サイドにはすでに伝えてあり、「2月ごろミーティングを実現させましょう」という返事がきたというから期待大だ。

 吉田自身も「僕もこれが実現したら最後のテレビ出演にしようかなって思ってるんで。みんなと大いに楽しくやりたいと考えてるわけです。春を待つ心でね!」と特別な思いで特番を実現させたいと考えている様子。番組開始から26年という長い年月を振り返り、その歩みを語り尽くす時間になるのではないかと楽しみでならない。

 吉田は、昨年12月17日放送回にてKinKi Kidsの2人へ自身のラストアルバムに協力を依頼したことを明かしていた。堂本剛には1曲アレンジを、そして堂本光一にはアルバムタイトルの題字を自筆で書くようにと頼んだそう。それほどKinKi Kidsが吉田の人生に色濃く影響を及ぼした存在ということなのだろう。

 吉田がKinKi Kidsと出会ったのは50歳のころだった。当時ある種の若者アレルギーを持っていたと自己分析する吉田だったが、番組収録後にKinKi Kidsと行った焼肉店で「お酒飲んでばっかりであきまへんがな」「食べなはれ」と2人が焼いた肉を皿に乗せてくれたことに驚き、「あの2人の何気ない行動に僕の心は完璧にダウンしちゃったんですよ。ちょっと泣きそうになっちゃったんですよね」と、彼らが年の差を超えて心から“親友”と呼べる存在になった経緯を語っていた。

 さらに、この2人の若者を大きな心で見守ることこそが、50歳の吉田にとって新たな道になるのだとも感じたのだそう。吉田に出会ったからこそ今のKinKi Kidsの音楽性が確立され、またKinKi Kidsに出会ったからこそ吉田の新しい人生の扉が開いたのだ。

 今年は、吉田の歌手人生における最終章であり、KinKi Kidsは25周年イヤーという特別なタイミングでもある。まだまだ世の中的にも大変な時期は続いているが、どうか彼らにとって、そして彼らを見守ってきた多くのファンにとっても、笑顔溢れる楽しい1年になることを願ってやまない。

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