The Beatles、“ルーフトップ・コンサート”がIMAXで蘇る 映像に収められたファンタジックな新伝説の全貌
正面や向かいのビルの屋上から、さらにはビルの前を通るストリートの様子を撮ったものなど、計10台のカメラがとらえたパフォーマンスは「ゲット・バック」で始まる。ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターに加え、キーボードにビリー・プレストンというメンツで、演奏したのは5曲9テイク。
『ザ・ビートルズ:Get Back』の中でも、最初のアイデアをベースを弾きながらメンバーに伝えるシーンが印象的な「ゲット・バック」は、もともとは移民排斥を訴える右派政治家への強烈なメッセージが込められた曲であったが、バンドとしての原点に帰ろうという意味も含めたプロジェクト全体を象徴する曲となり、ここでも冒頭から2回続けて演奏、さらにライブを締めくくるクロージングナンバーともなっている。
「ゲット・バック」の2回の演奏に続き、3番目にピックアップされた「ドント・レット・ミー・ダウン」は、本プロジェクトにおけるジョンの最重要ナンバーで、これもまた2回演奏されている。曲としても優れているが、加えて“バンドとしてのThe Beatles”を強烈にアピールするナンバーでもあり、ここでのジョンのボーカルはルーフトップ・コンサートにおける最大のハイライトとも言えよう。
続く「アイヴ・ガッタ・フィーリング」「ワン・アフター・909」「ディグ・ア・ポニー」の演奏はアルバム『レット・イット・ビー』に収録されている。ビリー・プレストンのファンキーなキーボードが心地よい「アイヴ・ガッタ・フィーリング」は、ジョンとポール、それぞれの未完成曲を合体させた、まさにリアル“レノン/マッカートニー”ナンバー。
「ワン・アフター・909」は、2人がソングライティングを始めた最初期の頃の曲で、1963年にもレコーディングを試みている。シンプルなロカビリー調のアレンジで、はつらつとしたビート感溢れるハーモニーを聴かせ、改めて2人のボーカルの相性の良さを痛感させられる。曲が終わるとジョンが「ダニー・ボーイ」の一節を歌う瞬間も。そんなジョンならではのブルージーなボーカルが聴ける「ディグ・ア・ポニー」は、当初「All I Want Is You」という仮タイトルが付けられていたナンバーで、間奏のジョージのギターソロも良い感じだ。
その後、2回目の「アイヴ・ガッタ・フィーリング」「ドント・レット・ミー・ダウン」と続くが、騒音の抗議を受けた警官が屋上に到着し、3回目の「ゲット・バック」を演奏したところでコンサートは中止に。ポールは「サンクス、モー(リンゴの妻、モーリン・コックスのこと)」、ジョンも「オーディションに受かったかな」と言葉を残し、このラストライブは締めくくられる。
かつて成功を夢見ながら、苛烈な状況下でライブに励んだ時代を思い出すように、メンバー全員が力を合わせて作り出したアンサンブルは、いかにライブバンドとしてThe Beatlesが優れた存在であったかを見事に証明してくれている。
約半世紀の年月を経て、最新技術により映像のみならず音質も素晴らしいものへと生まれ変わり、それをIMAXの巨大スクリーンで楽しむことができる。20世紀最大の人気者たちにふさわしい、ファンタジックな新伝説の完成だ。
■公開情報
『ザ・ビートルズ Get Back: ルーフトップ・コンサート』
2月9日(水)〜13日(日)の5日間、全国39のIMAX®シアターで限定上映
監督:ピーター・ジャクソン
出演:ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スター
映画公式サイト:https://www.disney.co.jp/movie/thebeatles.html
■配信情報
『ザ・ビートルズ:Get Back』
ディズニープラスにて全3話見放題で独占配信中
公式サイト:https://disneyplus.disney.co.jp/program/thebeatles.html
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<締切:2月20日(日)>