ジェームス・ヤング「Infinity」、世界的バイラルヒットの背景を探る

参照:https://charts.spotify.com/charts/view/regional-global-weekly/2022-01-27

 Spotifyの「トップ50(グローバル)」は、世界的に最もストリーミング再生された曲をランク付けしたチャート。本連載では、同チャートを1週間分集計した数値のデータを元に、グローバルな音楽シーンの潮流をお届けする。第18回となる今回は、2022年1月21日~2022年1月27日集計のチャートを見つつ、2017年の楽曲「Infinity」が世界的なバイラルヒットを記録しているJaymes Young(ジェームス・ヤング)を紹介したい。

Glass Animals「Heat Waves」が再び1位を獲得 

 2020年にリリースされたGlass Animalsの「Heat Waves」が1位を獲得。2週間連続で1位を保持していた17歳のシンガーソングライター、ゲイルの「abcdefu」が2位となった。3位から7位までは先週から変動はなく、8位には映画『ミラベルと魔法だらけの家(原題:Encanto)』の「We Don’t Talk About Bruno」がランクイン。ジェームス・ヤングの2017年の楽曲「Infinity」がTikTokでバイラルヒットになり、11位に浮上した。

Glass Animals - Heat Waves (Official Video)
Jaymes Young - Infinity (Visualizer)

「#infinitychallenge」がTikTokで大流行 再び注目浴びるきっかけとは?

 ワシントン州シアトル出身のシンガーソングライター、ジェームス・ヤング。14歳のときにギターを始めた彼は、Coldplay、Radiohead、Maroon5などのバンドに影響を受けたと語っている(※1)。2013年に<アトランティック・レコード>と契約し、同年にEP『Dark Star』、2014年に『Habits of My Heart』をリリース。2017年にリリースした1stアルバム『Feel Something』に収録されている「I’ll Be Good」は、アメリカレコード協会によってゴールド認定された(※2)。また、2019年にリリースされたシングル「Happiest Year」は、全世界で4億回以上ストリーミング再生され、TikTokでは260万回以上使用されている(※3)。

Jaymes Young - I'll Be Good [Official Video]
Jaymes Young - Happiest Year [Official Music Video]

 このように記録的ヒットを持つジェームス・ヤングだが、1stアルバム『Feel Something』に収録されている「Infinity」が、TikTokの「#infinitychallenge(インフィニティ・チャレンジ)」を皮切りに世界的なバイラルヒットを記録している。「インフィニティ・チャレンジ」は、リング型のライトなどを使用し、さまざまな姿に変身するという動画チャレンジであり、ジミー・ファロンなどの著名人も参加している。TikTokでは「Infinity」を使用した動画が750万回以上投稿され、バイラルチャートで1位を獲得(※3)。ドイツの<ワーナーミュージック>によると、スケートボードを題材にした日本のTVアニメ『SK∞ エスケーエイト(英題:SK8 the Infinity)』(2021年/テレビ朝日系)がきっかけで、「Infinity」がTikTokにて再注目されるようになったようだ(※4)。

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